植民地支配に対する謝罪や反省は歴史認識の根幹に該当する。1965年の韓日協定締結当時は日本がこれを認めず両国が正面から対立したが、1990年代半ば以降は日本が謝罪と反省の方向に旋回した。2010年の菅直人首相の談話は植民支配の不法性と強制性までも認めた。こういうものを継承、発展させ、歴史共同研究を通じて和解に導いていく知恵が必要だ。謝罪・反省が足りないと指摘するのは別の問題だが、日本はいかなる謝罪もせず反省もしないという論理では相手を納得させるのが難しい。慰安婦問題は2012年の合意で設立された和解・癒やし財団の解散以降、日本は合意を守るべきだと反発している。これを機に慰安婦合意の経緯を検討し、不足した点を補完しなければいけない。
慰安婦被害者に対する記憶と記念、教育、再発防止などの内容が抜けているが、慰安婦記念施設と研究所を設置して真相調査と記憶の事業をし、慰安婦問題を政府レベルから民間レベルに移管していく必要がある。
戦時労務動員賠償問題は両国政府の大妥協が必要な事案だ。ひとまず韓国最高裁の判決の執行手続きを中断し、日本企業が慰謝料を支給または供託しなければいけない。その後、韓日協定に対する両国の解釈が異なるため、仲裁委員会や国際司法裁判所(ICJ)に行く方法がある。
しかし歴史問題は法的な処理より歴史的に処理するのが望ましい。国交正常化60周年となる2025年を目標に歴史和解プロセスとして作り出せばよい。両国共同で推進できる未来志向的なプロジェクトがある。年間100万-200万人の青少年交流や経済共同体の実現、韓日海底トンネル建設などだ。
最近の問題ばかりを浮き彫りにせず、長期史・文明史の視点で韓日関係を眺めよう。韓日の過去の克服と歴史問題の和解は世界史上偉大な成就と評価される可能性がある。しかし両国の最高指導者の決断なしには実現不可能であるのが厳然たる現実だ。両国指導者が決断して真の和解を成し遂げればノーベル平和賞を共同受賞できる。
悪化の一途をたどる韓日関係の解決策を模索するための「韓日ビジョンフォーラム」第2回集会が開かれた。鄭在貞(チョン・ジェジョン)ソウル市立大名誉教授が「韓日の過去の懸案、どう解決すべきか」というテーマで発表したのに続き、出席者は当面の懸案の強制徴用問題の解決策などについて議論した。「各政党が推薦する民間人で大統領委員会を作って解決策を出そう」という提案があった。以下は29日に開催された第2回会議の発言録。
シン・ヒョンホ弁護士=20日に東京で両国弁護士団体の主催でシンポジウムが開かれたが、日本の弁護士は(強制徴用判決が)政治的に利用されるのが大きな問題だと懸念を表した。最高裁の賠償判決が2012年にあり、安倍晋三首相は当時は黙っていたが、6年後の昨年(同じ内容の)判決が出ると問題にしたのは政治的な意図にしか見えない。1991年8月に外務省の柳井俊二条約局長が国会で公式に「韓日協定は(被害者に対する)外交的保護を放棄したものにすぎず、個人的な請求権は残存する」と答えた速記録がある。
李元徳(イ・ウォンドク)国民大日本研究所長=韓日間の合意で国際司法裁判所(ICJ)に決定を依頼する案がある。ICJで行けば我々が不利だといういうが、必ずしもそうではない。個人請求権が依然として残っているというのは日本司法府の判断にも出ている。個人請求権は消滅していないが、訴権、すなわち裁判を通じて救済を受ける権利がないということだ。ICJに行けば判決が下される前に韓日が和解する可能性も開かれている。
安豪栄(アン・ホヨン)元駐米大使=中国の外交官からこういう話を聞いた。日中間の歴史問題は最終解決策がないため抱えていくしかなく、一挙に解決するのは不可能だが、韓国は政府間合意であれ司法的方法であれ最終的な解決が可能だと考えると。韓日政府が合意すれば慰安婦問題が解決するといったが、2015年12月の合意はむしろ問題をさらに難しくした。(同じように国際裁判所に行くとしても)解決するとは思わない。波紋が大きく広がるだけだ。裁判所は基本的に政治的な問題を解決しない。過去の問題の場合、日本・豪州間のICJ捕鯨訴訟や韓日水産物輸入関連の世界貿易機関(WTO)判定とは利害得失(stake)の次元が異なる。
<危機の韓日関係、連続診断2>「民間人専門家で大統領委員会を構成し、徴用問題の解決を」(2)
慰安婦被害者に対する記憶と記念、教育、再発防止などの内容が抜けているが、慰安婦記念施設と研究所を設置して真相調査と記憶の事業をし、慰安婦問題を政府レベルから民間レベルに移管していく必要がある。
戦時労務動員賠償問題は両国政府の大妥協が必要な事案だ。ひとまず韓国最高裁の判決の執行手続きを中断し、日本企業が慰謝料を支給または供託しなければいけない。その後、韓日協定に対する両国の解釈が異なるため、仲裁委員会や国際司法裁判所(ICJ)に行く方法がある。
しかし歴史問題は法的な処理より歴史的に処理するのが望ましい。国交正常化60周年となる2025年を目標に歴史和解プロセスとして作り出せばよい。両国共同で推進できる未来志向的なプロジェクトがある。年間100万-200万人の青少年交流や経済共同体の実現、韓日海底トンネル建設などだ。
最近の問題ばかりを浮き彫りにせず、長期史・文明史の視点で韓日関係を眺めよう。韓日の過去の克服と歴史問題の和解は世界史上偉大な成就と評価される可能性がある。しかし両国の最高指導者の決断なしには実現不可能であるのが厳然たる現実だ。両国指導者が決断して真の和解を成し遂げればノーベル平和賞を共同受賞できる。
悪化の一途をたどる韓日関係の解決策を模索するための「韓日ビジョンフォーラム」第2回集会が開かれた。鄭在貞(チョン・ジェジョン)ソウル市立大名誉教授が「韓日の過去の懸案、どう解決すべきか」というテーマで発表したのに続き、出席者は当面の懸案の強制徴用問題の解決策などについて議論した。「各政党が推薦する民間人で大統領委員会を作って解決策を出そう」という提案があった。以下は29日に開催された第2回会議の発言録。
シン・ヒョンホ弁護士=20日に東京で両国弁護士団体の主催でシンポジウムが開かれたが、日本の弁護士は(強制徴用判決が)政治的に利用されるのが大きな問題だと懸念を表した。最高裁の賠償判決が2012年にあり、安倍晋三首相は当時は黙っていたが、6年後の昨年(同じ内容の)判決が出ると問題にしたのは政治的な意図にしか見えない。1991年8月に外務省の柳井俊二条約局長が国会で公式に「韓日協定は(被害者に対する)外交的保護を放棄したものにすぎず、個人的な請求権は残存する」と答えた速記録がある。
李元徳(イ・ウォンドク)国民大日本研究所長=韓日間の合意で国際司法裁判所(ICJ)に決定を依頼する案がある。ICJで行けば我々が不利だといういうが、必ずしもそうではない。個人請求権が依然として残っているというのは日本司法府の判断にも出ている。個人請求権は消滅していないが、訴権、すなわち裁判を通じて救済を受ける権利がないということだ。ICJに行けば判決が下される前に韓日が和解する可能性も開かれている。
安豪栄(アン・ホヨン)元駐米大使=中国の外交官からこういう話を聞いた。日中間の歴史問題は最終解決策がないため抱えていくしかなく、一挙に解決するのは不可能だが、韓国は政府間合意であれ司法的方法であれ最終的な解決が可能だと考えると。韓日政府が合意すれば慰安婦問題が解決するといったが、2015年12月の合意はむしろ問題をさらに難しくした。(同じように国際裁判所に行くとしても)解決するとは思わない。波紋が大きく広がるだけだ。裁判所は基本的に政治的な問題を解決しない。過去の問題の場合、日本・豪州間のICJ捕鯨訴訟や韓日水産物輸入関連の世界貿易機関(WTO)判定とは利害得失(stake)の次元が異なる。
<危機の韓日関係、連続診断2>「民間人専門家で大統領委員会を構成し、徴用問題の解決を」(2)
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