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再度延期されたグローバルホーク導入…焦り深まる韓国軍

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

グローバルホーク(写真=米空軍)

今年上半期に予定されていた高高度無人偵察機グローバルホーク1号機の導入が3カ月近く延期されたことが確認された。昨年に予定されていた導入日程は年をまたいでいたがさらに延期されたのだ。戦時作戦統制権転換検証を目前に控えグローバルホークの保有が急がれる韓国軍当局は焦りが深まっている。

防衛事業庁などが31日に明らかにしたところによると、韓国空軍は5月末に計画されていたグローバルホーク1号機導入日程を8月に遅らせた。防衛産業分野の消息筋は「米国のメーカー側が2月にEO/IRセンサーの問題のため標的イメージが乱れる現象が見つかったと通知してきた。装備のハードウェア異常ではなくソフトウェアの問題とされる」と話した。衛星装備をアップグレードする過程で問題が発生し、米国で計画していた試験飛行が3カ月ほどずれ込み、自然に1号機導入日程も先延ばしされた。

同消息筋は「韓国が購入することにしている残り3機の導入日程に変動はないだろう」と強調した。7月初めに予定された2号機は8月末に引き渡されるが、3・4号機は既存スケジュール通りにそれぞれ9月初めと9月末に引き渡される予定だ。別の軍関係者は「メーカーから深刻な問題ではないとの説明を受けた。9月までに配備するという計画には影響を及ぼさないとみている」と話した。


韓国軍当局はグローバルホーク導入がこれ以上遅れてはならないという立場が確固としている。何より8月の戦時作戦統制権転換の最初の検証となる初期作戦運用能力(IOC)評価でグローバルホークが必要なためだ。韓米両国は2014年から「条件に基づいた戦時作戦統制権転換」を推進してきたが、グローバルホーク保有の有無はこれらの条件のうち監視偵察資産確保領域と直結する。21世紀軍事研究所のリュ・ソンヨプ専門研究委員は「現在の韓国軍単独偵察作戦能力を考慮すればグローバルホークを持っているか持っていないかは重要な意味を持つ」と評価した。グローバルホークは地上20キロメートルの高度で飛行し、38~42時間にわたり空中で作戦を展開できる。地上の30センチメートルの大きさの物体を識別できる衛星に劣らない監視能力も備えている。

軍内部では戦時作戦統制権転換検証を契機に現在の高い対米情報依存度を引き下げなければならないとの意見が多い。現在対北朝鮮リアルタイム情報のうち衛星写真と映像情報はほとんどを米国に依存しているのが実情だ。軍関係者は「韓米共有が原則だがすべての同盟関係がそうであるように米国の基本情報は選別されて伝えられる。現在の韓国軍単独能力なら戦時作戦統制権転換後の情報空白は避けられない」と話す。

こうした事情のため軍当局は延期通知を受けた直後に防衛事業庁と空軍関係者で構成された実務チームを米国に急派した。そして現地で米メーカーと米政府関係者に会い「これ以上遅延はない」という約束を受けたという。グローバルホークは2003年から導入が議論されてきたが2014年にようやく購入価格が決定されるなど導入まで曲折を経た。当初昨年下半期に1号機が引き渡されることになっていたが、米国がハッキング防止などサイバーセキュリティ強化が必要だとして今年に時期がずれ込んでいた。防衛産業業界関係者は「グローバルホーク導入をめぐってはこれまでの前例もあり安心することはできない。適正な時期に引き渡されるよう米政府側と粘り強い疎通と協力が必要だ」と話した。





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