28日に開館するソウル都市建築展示館(写真中央の1階建て建物)全景。(写真提供=ソウル市)
28日、ソウル市は2015年に撤去した旧国税庁南大門(ナムデムン)別館跡に「ソウル都市建築展示館」を完工し、この日から正式開館すると明らかにした。
ここは当初、高宗(コジョン)の後宮であり英親王の生母である純献(スンホン)皇貴妃・厳(オム)氏の祠堂として使われ、1937年に日帝が朝鮮総督府逓信局庁舎を建てた。
その後、1978年から国税庁南大門別館として使われていたが、近くの徳寿宮(トクスグン)、聖公会聖堂、ソウル広場を連結する景観軸が良くないという指摘が提起されてきた。
これに対し、ソウル市はこの建物を撤去するために2014年2月に該当の敷地と青瓦台(チョンワデ、大統領府)サランチェ内のソウル市敷地を交換することで協議した後、翌年5月に所有権を移転した。
総事業費340億ウォン(約33億円)が投じられたソウル都市建築展示館は、地上1階~地下3階・延べ面積2998平方メートルで造成された。
地上は一帯の景観を損なわないように単層の市民広場形態で、地下3階に展示館が入る。建物の地下2階には、道の向かい側のソウル市庁市民庁と地下鉄1・2号線市庁駅にをむすぶ地下歩行路を作った。
朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「日帝が傷つけた世宗(セジョン)大路一帯の歴史性とソウルの原風景を回復して市民の手に返す意味がある」とし「展示館が都心の新たな市民文化空間として、さまざまな展示が開かれる専門空間として位置づくことを期待する」と話した。
一方、この日午後、朴市長をはじめ、国内外の都市・建築分野の専門家や市民約200人が出席する中で開館式が開かれる。続いて29日にはカナダやシンガポールなど主要国の専門家が参加する国際カンファレンスが開催される。
市は開館とあわせて6月2日まで「ソウル都市建築の過去、現在、未来」をテーマにした特別展示会を用意した。午前10時から午後6時まで市民なら誰でも無料で観覧することができる。
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