電気自動車用バッテリー市場で、昨年は日本の独走と中国の躍進が目立つ中、韓国はむしろ後退したことが分かった。バッテリー市場規模は昨年約6兆ウォン(約5784億円)程度だったが来年は20兆ウォンを越えるというのが業界の分析だ。また、2050年ぐらいになれば世界で走る車両の50%以上が電気自動車に変わるだろうという予測もあり、電気自動車用バッテリー市場はさらなるスピードで成長するものとみられる。
4日、エネルギー業界市場調査機関「SNEリサーチ」によると、昨年1~11月の世界電気自動車(EV、PHEV、HEV)用バッテリー出荷量は前年比73%増となる76.9GWhだった。上位10社には日本が3社、中国が5社、韓国が2社それぞれ入った。
1位は日本のパナソニックだ。パナソニックはテスラモデル3にバッテリーを供給したことで17.6GWhのバッテリーを出荷して前年比出荷量が113%増えた。日産と日本電気の合弁会社であるAESCも2.7GWhのバッテリーを出荷して5位に入った。ここにパナソニックとトヨタのバッテリー合弁会社であるPEVEが1.7GWhの出荷量で10位にランクインした。3社の世界電気自動車用バッテリー市場占有率は29.7%だ。
中国企業の中には特に先頭メーカーに挙げられるCATLが破竹の勢いで成長している。CATLは16.1GWhのバッテリーを出荷して1位パナソニックをすぐそこまで追撃している。昨年11月の出荷量だけを比較すると3.0GWhでパナソニック(2.2GWh)を上回っている。中国バッテリーメーカーの成長は強大な内需市場に依存していて海外競争力が落ちるという分析だが、CATLの場合、ドイツのBMWに供給するバッテリー量が増加しているのが急成長の背景だ。CATLに続きBYDは9.3GWhのバッテリーを出荷して3位にランクインした。米国の投資家ウォーレン・バフェットが投資して有名になったBYDは電気自動車を自社製作し、バッテリーまで自ら作っていて成長の勢いがさらに加速するだろうという分析だ。また、ファラシス(Farasis)、リーシェン(Lishen)、グォシュアン(Guoxuan)がそれぞれ7、8、9位を占めた。10位圏に入った中国バッテリーメーカー5社のグローバル市場占有率は41.7%で日本を大きな差で越えた。
韓国勢ではLG化学とサムスンSDIが奮闘中だが、成長率と市場占有率はともに前年より落ちた。4位にランクインしたLG化学は6.1GWhのバッテリーを出荷した。サムスンSDIは2.7GWhを出荷し、順位は一年前よりワンランクダウンした6位を記録した。特に2社の出荷量増加率はそれぞれ42.2%と26.1%で、バッテリー市場の平均成長率(73%)を下回った。2社の市場占有率を合わせると11.5%で、1年前14.7%より世界市場で占める比率がかえって3.2%ポイント落ちた。
中国勢が成長している背景から政府補助金を省くことはできない。韓国メーカーのある関係者は「中国政府は粒子状物質を減らすとして2013~2017年に304兆ウォンを投じたが、このうち相当部分を電気自動車産業の育成支援に使った」と話した。また、この過程でバッテリーメーカーの過熱競争を懸念して中国当局が補助金の縮小を発表したが、2020年までは支援金が出るだろうというのが業界分析だ。中国バッテリー市場では2~3年前ですら日本メーカーの市場占有率が70~80%に達していたが、現在半分まで減少したのは中国政府の自国企業への集中支援に伴う結果ということだ。
日本バッテリー業界は中国企業に押されて成長が多少鈍化してはいるが、強力な技術競争力を持っている。韓国に進出している日系バッテリー素材企業の関係者は「ノートブックや携帯電話用小型バッテリーはサムスンやLGに遅れを取っているが、自動車に搭載する中大型は我々のほうが上」と主張した。この関係者は「韓国企業は陽極材・陰極材・分離膜・電解質など4大素材のうち一部だけを国産技術力で作っている」とし「残りは日本から輸入して使っている」と話した。
だからといって韓国勢もそのまま指をくわえて見ているだけではない。大規模投資を計画している。自動車用バッテリー市場が寡占化されながら企業間の規模拡大競争が激化しているからだ。LG化学やサムスンSDI、SKイノベーションなどバッテリー3社は2023年までに約24兆ウォンの投資計画を明らかにした。だが、中国のCATLやBYDなど10大メーカーは同じ期間55兆ウォンを投資額として注ぎ込むだろうというのがSNEリサーチの見通しだ。これに伴い、国内3社が次世代バッテリー関連の素材・装備分野の商用化技術開発において、研究開発(R&D)を共同推進するなど協力をさらに強化するべきだという指摘が出ている。韓国業界のある関係者は「政府が推進予定の全固体電池、リチウム金属電池、リチウム・硫黄電池など3分野における次世代バッテリー技術開発に対する投資も急いで執行しなければならない」と話した。
4日、エネルギー業界市場調査機関「SNEリサーチ」によると、昨年1~11月の世界電気自動車(EV、PHEV、HEV)用バッテリー出荷量は前年比73%増となる76.9GWhだった。上位10社には日本が3社、中国が5社、韓国が2社それぞれ入った。
1位は日本のパナソニックだ。パナソニックはテスラモデル3にバッテリーを供給したことで17.6GWhのバッテリーを出荷して前年比出荷量が113%増えた。日産と日本電気の合弁会社であるAESCも2.7GWhのバッテリーを出荷して5位に入った。ここにパナソニックとトヨタのバッテリー合弁会社であるPEVEが1.7GWhの出荷量で10位にランクインした。3社の世界電気自動車用バッテリー市場占有率は29.7%だ。
中国企業の中には特に先頭メーカーに挙げられるCATLが破竹の勢いで成長している。CATLは16.1GWhのバッテリーを出荷して1位パナソニックをすぐそこまで追撃している。昨年11月の出荷量だけを比較すると3.0GWhでパナソニック(2.2GWh)を上回っている。中国バッテリーメーカーの成長は強大な内需市場に依存していて海外競争力が落ちるという分析だが、CATLの場合、ドイツのBMWに供給するバッテリー量が増加しているのが急成長の背景だ。CATLに続きBYDは9.3GWhのバッテリーを出荷して3位にランクインした。米国の投資家ウォーレン・バフェットが投資して有名になったBYDは電気自動車を自社製作し、バッテリーまで自ら作っていて成長の勢いがさらに加速するだろうという分析だ。また、ファラシス(Farasis)、リーシェン(Lishen)、グォシュアン(Guoxuan)がそれぞれ7、8、9位を占めた。10位圏に入った中国バッテリーメーカー5社のグローバル市場占有率は41.7%で日本を大きな差で越えた。
韓国勢ではLG化学とサムスンSDIが奮闘中だが、成長率と市場占有率はともに前年より落ちた。4位にランクインしたLG化学は6.1GWhのバッテリーを出荷した。サムスンSDIは2.7GWhを出荷し、順位は一年前よりワンランクダウンした6位を記録した。特に2社の出荷量増加率はそれぞれ42.2%と26.1%で、バッテリー市場の平均成長率(73%)を下回った。2社の市場占有率を合わせると11.5%で、1年前14.7%より世界市場で占める比率がかえって3.2%ポイント落ちた。
中国勢が成長している背景から政府補助金を省くことはできない。韓国メーカーのある関係者は「中国政府は粒子状物質を減らすとして2013~2017年に304兆ウォンを投じたが、このうち相当部分を電気自動車産業の育成支援に使った」と話した。また、この過程でバッテリーメーカーの過熱競争を懸念して中国当局が補助金の縮小を発表したが、2020年までは支援金が出るだろうというのが業界分析だ。中国バッテリー市場では2~3年前ですら日本メーカーの市場占有率が70~80%に達していたが、現在半分まで減少したのは中国政府の自国企業への集中支援に伴う結果ということだ。
日本バッテリー業界は中国企業に押されて成長が多少鈍化してはいるが、強力な技術競争力を持っている。韓国に進出している日系バッテリー素材企業の関係者は「ノートブックや携帯電話用小型バッテリーはサムスンやLGに遅れを取っているが、自動車に搭載する中大型は我々のほうが上」と主張した。この関係者は「韓国企業は陽極材・陰極材・分離膜・電解質など4大素材のうち一部だけを国産技術力で作っている」とし「残りは日本から輸入して使っている」と話した。
だからといって韓国勢もそのまま指をくわえて見ているだけではない。大規模投資を計画している。自動車用バッテリー市場が寡占化されながら企業間の規模拡大競争が激化しているからだ。LG化学やサムスンSDI、SKイノベーションなどバッテリー3社は2023年までに約24兆ウォンの投資計画を明らかにした。だが、中国のCATLやBYDなど10大メーカーは同じ期間55兆ウォンを投資額として注ぎ込むだろうというのがSNEリサーチの見通しだ。これに伴い、国内3社が次世代バッテリー関連の素材・装備分野の商用化技術開発において、研究開発(R&D)を共同推進するなど協力をさらに強化するべきだという指摘が出ている。韓国業界のある関係者は「政府が推進予定の全固体電池、リチウム金属電池、リチウム・硫黄電池など3分野における次世代バッテリー技術開発に対する投資も急いで執行しなければならない」と話した。
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