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「世界最高」絶賛された平昌アルペン競技場、来年からは「違法」に(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

最近降った雪で江原道旌善郡北坪面のアルペン競技場が白く雪化粧しているが、スロープに上がるリフトは止まったまま放置されている。

初雪がスキー場のスロープを白く覆った。今年2月の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)当時、「スキー女帝」リンゼイ・ボンと「スキー妖精」ミカエラ・シフリンが熱く火花を散らした競技場はそのまま残っていた。だが、再び訪ねた冬のスキー場にはスロープを降りてくるスキーヤーや観光客の姿はなかった。

平昌冬季五輪当時、国際オリンピック委員会(IOC)から「世界最高水準のスキー場」と絶賛された江原道旌善(カンウォンド・チョンソン)の可里旺山(カリワンサン)アルペン競技場のことだ。

さらにこの競技場は来年1月1日から違法施設に転落する危機に直面している。平昌五輪開催による国有林使用申請許可期間が年末で終了するためだ。


先月25日、江原道旌善郡にある旌善アルペン競技場。入口に立つと「アルペン競技場は地域の生存権がかかっている」「オリンピック・レガシーであるアルペン保存は国家の使命です」と書かれた横断幕があちこちに掲げられていた。競技場前に設置されたリフトは停止したままで、冷たい風を避けるために立ち寄った施設はゲートが堅く閉じられていた。

付近で会った住民のユンさん(48)は「世界的な水準のスキー場でオリンピック・レガシーが長い間放置されている」とし「元の状態に復元するにはまた数千億ウォンの予算がかかる。一部施設は残して観光資源として活用するほうがいいのでは」と語った。

旌善可里旺山アルペンスキー場が今のように放置されているのは、地域社会と体育界・環境団体・政府などが「復元か存続か」をめぐって対立しているからだ。江原道や旌善郡などはオリンピック・レガシー(五輪遺産)であるスキー場施設の一部を維持して観光資源として活用するべきだと主張している。国費と地方費2064億ウォン(約211億円)を投じて世界最高水準のスキー場を建設しておきながら、大会が終わったからと言ってすぐに解体すること自体が合理的ではないということだ。

これに伴い、江原道は先月19日、山林庁中央山地管理委員会に「オリンピック生態・平和の森造成計画」を提出した。造成計画には、ゴンドラは残してアルペン競技場の頂上に可里旺山と北江原道の樹木1000本余りを植えるなど現在の状態から生態復元を図る内容が盛り込まれた。スキー場入口にある既存施設は「生態の森平和教育展示館」として活用するという内容もある。

崔文洵(チェ・ムンスン)江原知事は北朝鮮と2021年冬季アジア競技大会を共同誘致するためには旌善アルペン競技場が必要なので、施設一部を利用するべきだと主張してきた。江原道関係者は「全面復元を行う場合、地下埋設物の撤去などに伴う廃棄物だけで7余万トンに達し、地形を元通りにするためには35万トンの土を再び掘り返さなくてはならない」とし「全面復元するために2000億ウォン近くのコストが新たにかかるうえ、山崩れの危険もあって全面復元をするのは難しい状況」と説明した。



「世界最高」絶賛された平昌アルペン競技場、来年からは「違法」に(2)


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