中国で「Kビューティー」が危機に瀕している。2016年のTHAAD(高高度ミサイル防衛)危機による「失われた2年」の間、韓国化粧品が中国市場でグローバルブランドと中国ローカルブランドの間で板挟みとなったからだ。これは株価にも反映されている。25日、Kビューティーの代表格であるアモーレパシフィックの株価(終値基準)は19万1500ウォンで、今年5月10日に記録した年間最高値の35万6000ウォンから46%落ちた。KB証券のパク・シネ研究員は「中国消費者が韓国産化粧品に熱狂した過去5年間の『好況』は終わったと判断できる」と指摘した。
中国化粧品市場は米国の次に大きな市場だ。なかでも成長率は最高水準だ。市場調査機関「ユーロモニター」によると、2012年39兆8000億ウォン(現レートで約3兆9400億円)だった市場は昨年57兆8000億ウォンとなり、この5年で45%拡大した。今年は60兆ウォンを越えるものとみられる。
韓国企業にとって「機会の地」だった中国は、THAAD事態にぶつかり「危機の地」になってしまった。韓国化粧品の広告とマーケティングが制限された。その間、中国のローカルブランドは上方平準化された。コスマックス(COSMAX)・韓国コルマー(kolmar)など技術力を持った製造者開発生産(ODM)企業を通じて、品質が改善された製品を発売するようになった。百雀羚(PECHOIN)は2010年オンラインを通じて販売を始め、昨年は中国最大のECサイト「天猫(Tmall)」で化粧品売上1位を記録した。韓国コスメブランド「イニスフリー(innisfree)」と類似の自然主義化粧品を強調する「ワンリーフ(One-Leaf)」はすでに中国でイニスフリーの売上を上回った。中国の三・四線都市と農村地域で事業を始めた珀莱雅(PROYA)は都市で認知度を上げて年間売上40億人民元(約646億円)を記録した。
中国ローカルブランドは化粧品専門店舗の拡大ブームに乗って急速に広がっていった。韓国IBK投資証券によると、中国全土に化粧品専門店舗は約15万カ所あると推定される。ワトソンズやセフォラのようなグローバルH&B(ヘルス・アンド・ビューティ)店舗だけでなく、嬌蘭佳人(GIALEN)のような中国企業も成長を遂げている。嬌蘭佳人は、まだ昨年の時点で全国に1600店舗余りしかなかったにもかかわらず、2020年の1万店舗を目指して拡張中だ。中国ミレニアム世代(1980年~2000年生まれの世代)がビューティー専門ショップを好むためだ。ユーロモニターによると、中国内のビューティー市場でデパートの市場シェアは2012年30.1%から昨年25%に落ちたが、同じ期間にビューティー専門ショップのシェアは14.7%から16.2%に伸びた。
中国内の中・低価格化粧品市場の競争が熾烈さを増しながら、韓国中間価格ブランド勢は売上下落を避けることができなかった。特に、アモーレパシフィックはイニスフリー・ラネージュ(Laneige)・マモンド(Mamonde)など中間価格ブランドが8割を占めている。LG生活健康は今年5月、中国で中間価格であり単一ブランド店舗である「THE FACE SHOP」のオフラインショップをすべて撤収した。その代わり、中国内ビューティー専門ショップに入店して費用をおさえるようにした。反面、アモーレパシフィックはこれまでオフライン店舗を中心に中国市場の拡大を図ってきたため、高い費用にともなう負担が重くのしかかってきた。
高価市場ではロレアル・エスティーローダー・資生堂などグローバルブランドが躍進している。特に資生堂は、昨年中国市場での製品価格を20%おさえることで売上額が増えた。IBK投資証券のアン・ジヨン研究員は「アジア化粧品産業内におけるKビューティーの一時的な空白による恩恵で、資生堂が中国内の市場シェアを拡張したと判断される」と説明した。
市場の変化により、韓国化粧品企業は中国で相対的に費用が少なくて済むオンライン販売を強化している。天猫などでマーケティングを拡大中だ。中国を越えた市場多角化も切実だ。アモーレパシフィックは、米国に続きカナダ・香港・オセアニアなどへの進出を図っている。中東にも注力している。今年3月には、「エチュード・ハウス(ETUDE HOUSE)」がアラブ首長国連邦ドバイに1号店を開いた。LG生活健康は日本・米国などに続き、今年はフランスなど欧州への進出を模索している。
中国化粧品市場は米国の次に大きな市場だ。なかでも成長率は最高水準だ。市場調査機関「ユーロモニター」によると、2012年39兆8000億ウォン(現レートで約3兆9400億円)だった市場は昨年57兆8000億ウォンとなり、この5年で45%拡大した。今年は60兆ウォンを越えるものとみられる。
韓国企業にとって「機会の地」だった中国は、THAAD事態にぶつかり「危機の地」になってしまった。韓国化粧品の広告とマーケティングが制限された。その間、中国のローカルブランドは上方平準化された。コスマックス(COSMAX)・韓国コルマー(kolmar)など技術力を持った製造者開発生産(ODM)企業を通じて、品質が改善された製品を発売するようになった。百雀羚(PECHOIN)は2010年オンラインを通じて販売を始め、昨年は中国最大のECサイト「天猫(Tmall)」で化粧品売上1位を記録した。韓国コスメブランド「イニスフリー(innisfree)」と類似の自然主義化粧品を強調する「ワンリーフ(One-Leaf)」はすでに中国でイニスフリーの売上を上回った。中国の三・四線都市と農村地域で事業を始めた珀莱雅(PROYA)は都市で認知度を上げて年間売上40億人民元(約646億円)を記録した。
中国ローカルブランドは化粧品専門店舗の拡大ブームに乗って急速に広がっていった。韓国IBK投資証券によると、中国全土に化粧品専門店舗は約15万カ所あると推定される。ワトソンズやセフォラのようなグローバルH&B(ヘルス・アンド・ビューティ)店舗だけでなく、嬌蘭佳人(GIALEN)のような中国企業も成長を遂げている。嬌蘭佳人は、まだ昨年の時点で全国に1600店舗余りしかなかったにもかかわらず、2020年の1万店舗を目指して拡張中だ。中国ミレニアム世代(1980年~2000年生まれの世代)がビューティー専門ショップを好むためだ。ユーロモニターによると、中国内のビューティー市場でデパートの市場シェアは2012年30.1%から昨年25%に落ちたが、同じ期間にビューティー専門ショップのシェアは14.7%から16.2%に伸びた。
中国内の中・低価格化粧品市場の競争が熾烈さを増しながら、韓国中間価格ブランド勢は売上下落を避けることができなかった。特に、アモーレパシフィックはイニスフリー・ラネージュ(Laneige)・マモンド(Mamonde)など中間価格ブランドが8割を占めている。LG生活健康は今年5月、中国で中間価格であり単一ブランド店舗である「THE FACE SHOP」のオフラインショップをすべて撤収した。その代わり、中国内ビューティー専門ショップに入店して費用をおさえるようにした。反面、アモーレパシフィックはこれまでオフライン店舗を中心に中国市場の拡大を図ってきたため、高い費用にともなう負担が重くのしかかってきた。
高価市場ではロレアル・エスティーローダー・資生堂などグローバルブランドが躍進している。特に資生堂は、昨年中国市場での製品価格を20%おさえることで売上額が増えた。IBK投資証券のアン・ジヨン研究員は「アジア化粧品産業内におけるKビューティーの一時的な空白による恩恵で、資生堂が中国内の市場シェアを拡張したと判断される」と説明した。
市場の変化により、韓国化粧品企業は中国で相対的に費用が少なくて済むオンライン販売を強化している。天猫などでマーケティングを拡大中だ。中国を越えた市場多角化も切実だ。アモーレパシフィックは、米国に続きカナダ・香港・オセアニアなどへの進出を図っている。中東にも注力している。今年3月には、「エチュード・ハウス(ETUDE HOUSE)」がアラブ首長国連邦ドバイに1号店を開いた。LG生活健康は日本・米国などに続き、今年はフランスなど欧州への進出を模索している。
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