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韓経:外国人資金大挙離脱…韓国の格付け落ちるか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
11月のムーディーズ・インベスターズサービス、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチ・レーティングスの3大国際格付け会社の定例審査を控え、イタリアの格付けが降格された。韓国も証券市場に続き債券市場でも外国人資金が離脱しており、格付けがどうなるのかが関心事に浮上している。外国人が最近のような形態を見せる時は格付けが下方調整されるケースが多かったためだ。

世界的に実績がある格付け会社は150社を超える。このうち3大格付け会社が最大の信用評価市場である米国で占めるシェアは95%に達する。国際信用評価市場の寡占度を示すハーフィンダール・ハーシュマン・インデックス(HHI)を見ると、寡占市場かどうかの判断基準である1800をはるかに超えている。3大格付け会社の中ではムーディーズ、S&P、フィッチの順で影響力が高い。

米国2大格付け会社であるムーディーズとS&Pの格差はさらに広がった。投資案内板の役割をしなければならないS&Pがサブプライムローン問題をしっかりと予測できなかったためだ。その後のS&Pは落ちたシェアを挽回するために各国の格付けを積極的に調整しているが、むしろ頻繁な調整が悪手になる時が多かった。


問題になった評価方式も証券監督者国際機構(IOSCO)が中心となって新たな基準がまとめられた。寡占市場改善、モラルハザード防止、正確度と透明性向上などに焦点を合わせた新基準に基づいて各国の格付け評価実績を見ると下方調整件数が圧倒的に多かった。韓国の格付けも2016年8月にS&Pが「AA-」から「AA」に引き上げてから停滞状態だ。

3大格付け会社別で差はあるが特定国の格付けはマクロ経済リスク、産業リスク、財務リスク、地政学的リスクで評価する。従来の評価方式と異なる点は地政学的リスクの割合が大幅に低くなった点だ。昨年相次いだ北朝鮮のミサイル発射、今年の南北首脳会談開催など急変する韓半島(朝鮮半島)の地政学的リスクに評価を留保するのもこのためだ。

マクロ経済と産業リスクも相対評価の割合が高まった点が目につく。最も総合的な評価指標は経済成長率だ。3大格付け会社は一斉に今年と来年の韓国の成長見通しを3%以下に引き下げた。だが他の国の成長率も落ちており、まだ韓国の格付けを下方調整するほど大きく不利ではないとみられる。

財務リスクは大きく外貨流動性と財政健全度で評価する。特に韓国のように通貨危機を一度体験した国は外貨流動性を重視する。特定国の適正外貨準備高を推定する方法は3種類だ。過去の経験から外国為替需要を予想指標として算出する指標接近法、外貨準備高需要関数を導出して推定する最適化接近法、外貨準備高需要関数から形態方程式を推定して算出する形態方程式接近法に区分される。

最も広く使われるのは指標接近法だ。この方式も外貨準備高保有動機により国際通貨基金(IMF)基準とグリーンスパン・ギドッティ基準、カプタイン基準に細分される。推定する方法により同じ国であっても適正外貨準備高規模に大きな違いが生じ議論が絶えない。

3つの基準ごとに韓国経済が置かれている環境と特殊性を考慮して3大格付け会社がみる適正外貨準備高は、グリーンスパン・ギドッティ基準とカプタイン基準の中間線である3600億~3800億ドルと推定する。現在の外貨準備高は直接保有する「第1線」と間接的に持っている「第2線」の資金を合わせると5300億ドル(カナダとの常時協定分除外)を超える。

財政健全度は国内総生産(GDP)比の国の債務比率で評価する。「量出制入」(使うものが優先)が適用される財政収支は「量入制出」(入ってくるものが優先)が適用される民間のように黒字である必要はない。財政収支が黒字ならば税金を多く徴収したり国民に返すべき財政支出をしっかりやらなかったという意味であるためだ。

財政赤字にともない国の債務が増えるにしても管理可能ならば格付け評価に特別な問題はない。GDP比の国の債務比率が先進国は100%、韓国が属する新興国は70%以内ならば安全だ。国際基準でみると韓国の国の債務比率は40%前後で、どの国より財政が健全な国に分類される。

4大評価要素のうちマクロ経済リスクが問題になる素地があるが、今月に入り表面化している外国人資金離脱が韓国の格付け引き下げにつながる可能性は小さい。このため財政を活用して成長率を引き上げる必要がある。特に通貨政策面で米国との金利逆転により外国人資金の離脱が懸念される環境では景気対策として財政の役割はいつになく重要だ。





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