「自動車と部品メーカーの経営環境が悪化しています。銀行が『雨が降る時に傘を奪う』ような行動を見せないよう望みます」。
崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長が17日に政府ソウル庁舎で開かれた現場懇談会でした話だ。枯死の危機に追いやられた自動車部品メーカーに対する貸し剥がしを自制してほしいという要請だ。部品メーカーは今年に入り工場稼動率の下落と資金難などから廃業の危機にさらされている。昨年中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復に続き、今年に入ってからは韓国GMの群山(クンサン)工場閉鎖まで重なり1年以上にわたり苦戦してきた自動車業界の後遺症が続いたためという分析が出ている。
◇米中販売不振に為替損失の直撃弾
自動車業界の危機はなかなか解消されずにいる。証券業界によると、現代自動車の今年7-9月期の営業利益は8000億ウォン台半ばにとどまったと推定される。既存コンセンサス(証券会社推定値)平均9496億ウォンより10%以上低い。市場では25日の業績発表でアーニングショックを予想している。世界最大の自動車市場である中国と米国で販売不振に苦しめられた上にウォン高と主要新興国の通貨安が続き直撃弾を受けたと分析される。
米国市場では昨年過剰生産と販売不振で在庫が一時4カ月分も貯まり後遺症が続いた。今年に入ってからも販売強要で新車と中古車価格がともに下落する悪循環が繰り返された。やむを得ず在庫を一掃するために過度なインセンティブを与え収益性が悪化したという説明だ。
中国市場の状況も容易でない。昨年中国のTHAAD報復以降に続いた販売不振から抜け出せずにいる。現代自動車は今年に入り先月までに中国で56万1152台を売った。前年同期の48万9340台より14.7%増えたが、THAAD報復以前の2016年と比較すると3分の2水準にすぎない。在庫が貯まり中国工場で生産した車両の一部を東南アジアなどに輸出する苦肉の策まで検討している。
ここにウォン高とロシアやブラジルなど主要新興国の通貨安にともなう損失まで重なった。7-9月期に対ウォンでルーブルは1.9%、レアルは5.2%下落した。現代自動車関係者は「為替変動にともなう損失のため、新車中心の販売回復が売り上げと収益性増加につながらなかった」と話した。
◇崖っぷちに追いやられた韓国の自動車産業
現代自動車だけでない。起亜自動車も7-9月期に最悪の業績を出したと推定される。双竜自動車と韓国GMは赤字の泥沼から抜け出せずにいる。双竜自動車は昨年653億ウォンの赤字を出した。今年上半期も387億ウォンの営業損失を出した。輸出不振が足を引っ張った。
今年初めに群山工場を閉鎖し「韓国撤退説」に苦しめられた韓国GMは、今年1兆ウォン前後の赤字を出すものと業界は予想している。販売不振に今年上半期の構造調整にともなう希望退職金支払いなど特別会計損失まで重なってだ。同社は2014年から昨年まで3兆ウォンの損失を出している。
韓国自動車産業の競争力は「後進」を繰り返して久しい。韓国は2005年から2015年まで世界5位の自動車生産国の座を守ったが、2016年インドに抜かれ6位に落ちた。今年に入ってからは7位であるメキシコにも抜かれた。1~9月の韓国の累積自動車生産台数は前年同期より8.4%減の289万9556台だ。同じ期間にメキシコは295万3735台を生産した。
輸出も縮小している。韓国貿易協会によると今年に入り7月までの自動車輸出額は26兆5500億ウォンで前年同期に比べ6.8%減少した。2013年に5.6%で5位だった自動車輸出市場でのシェア順位も4.6%で8位に落ちた。
業界では慢性的な「高費用低効率構造」で腐ってきた韓国自動車産業が瀕死状況に追い込まれたという診断をしている。8000社に達する部品メーカーはドミノ倒産の危機に置かれている。こうした渦中にトランプ発の関税爆弾危機にも直面した。米国政府が輸入自動車と部品に20~25%ほどの高率関税をかければ米国への輸出が事実上途絶え韓国の自動車産業の生態系が崩壊するかもしれないという懸念も出ている。
崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長が17日に政府ソウル庁舎で開かれた現場懇談会でした話だ。枯死の危機に追いやられた自動車部品メーカーに対する貸し剥がしを自制してほしいという要請だ。部品メーカーは今年に入り工場稼動率の下落と資金難などから廃業の危機にさらされている。昨年中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復に続き、今年に入ってからは韓国GMの群山(クンサン)工場閉鎖まで重なり1年以上にわたり苦戦してきた自動車業界の後遺症が続いたためという分析が出ている。
◇米中販売不振に為替損失の直撃弾
自動車業界の危機はなかなか解消されずにいる。証券業界によると、現代自動車の今年7-9月期の営業利益は8000億ウォン台半ばにとどまったと推定される。既存コンセンサス(証券会社推定値)平均9496億ウォンより10%以上低い。市場では25日の業績発表でアーニングショックを予想している。世界最大の自動車市場である中国と米国で販売不振に苦しめられた上にウォン高と主要新興国の通貨安が続き直撃弾を受けたと分析される。
米国市場では昨年過剰生産と販売不振で在庫が一時4カ月分も貯まり後遺症が続いた。今年に入ってからも販売強要で新車と中古車価格がともに下落する悪循環が繰り返された。やむを得ず在庫を一掃するために過度なインセンティブを与え収益性が悪化したという説明だ。
中国市場の状況も容易でない。昨年中国のTHAAD報復以降に続いた販売不振から抜け出せずにいる。現代自動車は今年に入り先月までに中国で56万1152台を売った。前年同期の48万9340台より14.7%増えたが、THAAD報復以前の2016年と比較すると3分の2水準にすぎない。在庫が貯まり中国工場で生産した車両の一部を東南アジアなどに輸出する苦肉の策まで検討している。
ここにウォン高とロシアやブラジルなど主要新興国の通貨安にともなう損失まで重なった。7-9月期に対ウォンでルーブルは1.9%、レアルは5.2%下落した。現代自動車関係者は「為替変動にともなう損失のため、新車中心の販売回復が売り上げと収益性増加につながらなかった」と話した。
◇崖っぷちに追いやられた韓国の自動車産業
現代自動車だけでない。起亜自動車も7-9月期に最悪の業績を出したと推定される。双竜自動車と韓国GMは赤字の泥沼から抜け出せずにいる。双竜自動車は昨年653億ウォンの赤字を出した。今年上半期も387億ウォンの営業損失を出した。輸出不振が足を引っ張った。
今年初めに群山工場を閉鎖し「韓国撤退説」に苦しめられた韓国GMは、今年1兆ウォン前後の赤字を出すものと業界は予想している。販売不振に今年上半期の構造調整にともなう希望退職金支払いなど特別会計損失まで重なってだ。同社は2014年から昨年まで3兆ウォンの損失を出している。
韓国自動車産業の競争力は「後進」を繰り返して久しい。韓国は2005年から2015年まで世界5位の自動車生産国の座を守ったが、2016年インドに抜かれ6位に落ちた。今年に入ってからは7位であるメキシコにも抜かれた。1~9月の韓国の累積自動車生産台数は前年同期より8.4%減の289万9556台だ。同じ期間にメキシコは295万3735台を生産した。
輸出も縮小している。韓国貿易協会によると今年に入り7月までの自動車輸出額は26兆5500億ウォンで前年同期に比べ6.8%減少した。2013年に5.6%で5位だった自動車輸出市場でのシェア順位も4.6%で8位に落ちた。
業界では慢性的な「高費用低効率構造」で腐ってきた韓国自動車産業が瀕死状況に追い込まれたという診断をしている。8000社に達する部品メーカーはドミノ倒産の危機に置かれている。こうした渦中にトランプ発の関税爆弾危機にも直面した。米国政府が輸入自動車と部品に20~25%ほどの高率関税をかければ米国への輸出が事実上途絶え韓国の自動車産業の生態系が崩壊するかもしれないという懸念も出ている。
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