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日本に遅れた韓国燃料電池車販売…海外輸出で市場拡大

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代車が今年発売した第2世代燃料電池車「NEXO」。トヨタMIRAI、ホンダ・クラリティなどライバル車を技術力で上回ると評価される。(写真=現代自動車)

現代自動車が輸出で燃料電池自動車の活路を開拓している。特にエコカー規制が強化されている欧州市場を「前哨基地」としている。

現代車は2013年に世界で初めて量産型燃料電池自動車「ツーソンix35FCV」を出したが、販売台数ではライバル企業のトヨタやホンダに大きな差をつけられている。後発走者のトヨタ(MIRAI、2015年量産)が発売後およそ2700台、ホンダ(クラリティ、2016年量産)は1000台以上を販売したが、現代車は集計もしていない。自動車業界は最初の燃料電池車ツーソンが4年間に900台ほど国内外の機関に販売されたとみている。

3月に発売された第2世代燃料電池車「NEXO(ネクソ)」もまだ成果は大きくない。韓国自動車産業協会によると、昨年8月末現在、NEXOは計425台が生産され、国内で251台を販売、108台を輸出した。ライバル車に比べて性能が優れていても成果を出せないのは、韓国では水素インフラが整っていないからだ。補助金が少ない点も影響している。NEXOは今まで2000台以上の契約があったが、今年、政府から補助金(2250万ウォン)を受けることができる規模は740台にすぎない。


韓国は李明博(イ・ミョンバク)政権時代に「グリーン成長」を標ぼうし、水素経済インフラ構築計画を発表したが、進展はなかった。朴槿恵(パク・クネ)政権も2015年に燃料電池車普及計画を出し、翌年、水素経済活性化のための官民協議体「水素融合アライアンス」を発足させたが、特に成果はなかった。日本は2014年に、中国は2016年に国家エネルギー基本計画に「水素経済」を明示し、インフラ構築に拍車を加えた。9月末現在、韓国国内で民間が使用できる水素ステーションは9基にすぎない。日本は97基、カナダは56基、米国は40基ほど運営している。韓国では一般人が燃料電池車を購入しても運用が不可能ということだ。

現代車は成長が遅い国内より海外輸出で市場を拡大する戦略だ。先月スイスの水素エネルギー企業H2エナジーと2023年までに燃料電池トラック1000台を供給する契約をしたのに続き、16日にはフランスに5000台規模の乗用・商用燃料電池車を供給する内容の了解覚書(MOU)を締結した。

列車やトラックなど陸路を通じて物流が移動する欧州は最近、環境規制を強化し、従来のディーゼルトラックの運用が不可能になる見通しだ。特に欧州の物流の中心スイスは重量3.5トン以上のディーゼル貨物トラックに対して年間9000万ウォン(約900万円)にのぼる道路通行料を課している。

現代車の関係者は「現代車の燃料電池技術が世界最高水準であるうえ、競争が可能な企業は日本のトヨタやホンダくらいであり、残りの自動車企業とは5年以上の技術格差が開いている」と話した。商用燃料電池車市場の可能性に注目したトヨタも今年から米ロサンゼルスのロングビーチ港湾で燃料電池トラックを試験運行中だ。

水素経済分野の専門家らは、過去10年間ほど足踏みしてきた水素経済関連の政策と投資が活発になる場合、現代車はもちろん国家経済にも大きく寄与する未来の産業になる可能性があると説明した。

韓国エネルギー技術研究院水素研究室のキム・チャンヒ研究員は「水素経済に対する理解自体が不足し、持続的な投資が行われず、水素燃料電池分野に限定された政策が乱発した」と指摘した。

水素融合アライアンス推進団のイ・スンフン事務総長も「水素燃料を電気にする燃料電池分野の技術は韓国と日本が独歩的であり、他国は簡単についてくることができないだろう」とし「環境にやさしい未来のエネルギー分野で水素技術は未来主力輸出産業になる潜在力が十分にある」と話した。

政府は6月、人工知能・データとともに水素経済を3大戦略投資分野と決め、今後5年間に10兆ウォンを投資することにした。現代車も今年量産を始めた第2世代燃料電池車「NEXO」を来年から世界市場に年間3000台販売するという計画を設定した。グローバルコンサルティング会社マッキンゼーによると、2050年までに世界燃料電池車規模は乗用車4億台、トラック1500万-2000万台、バス500万台まで成長すると予想される。



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