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現代車-アウディが燃料電池車同盟…トヨタ-BMW、ホンダ-GM同盟と競争

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代車研究所に展示された燃料電池車「ツーソン」

世界燃料電池車市場がメーカー間の同盟を通じて規模の拡大を図っている。現代自動車は20日、独フォルクスワーゲングループのアウディと燃料電池技術関連のパートナーシップ協約を締結したと明らかにした。生産台数基準で世界2位と5位の自動車企業が燃料電池車の技術開発と市場確保のために力を合わせたのだ。フォルクスワーゲングループは2016年の生産台数が世界2位、現代車グループは5位だった。この協約は起亜車やフォルクスワーゲンなど両グループ傘下のすべてのブランドに効力が及ぶ。

両社は今回の協約を通じて、燃料電池車に関連して現在保有中または今後出願する予定の多数の特許および主要部品などを共有(Cross License)することになる。また、技術主導権の確保のために今後も技術協業範囲を拡大していく予定だ。

現代車はグローバル業界で燃料電池車の開発に最も率先している企業だ。関連技術も最も進んでいると評価される。2013年に世界で初めて燃料電池車量産体制を構築し、2015年には燃料電池車では初めて米調査機関ワーズオート(WardsAuto)の「世界10大エンジン」にも選定された。


2025年までに80のエコカーモデルを発売すると明らかにしたフォルクスワーゲンも一つの軸となる燃料電池車量産モデルの開発に拍車を加えている。2016年に燃料電池車コンセプトカー「h-tronクワトロ」を発表し、2020年の燃料電池車発売計画を明らかにした。アウディはフォルクスワーゲングループ内で燃料電池車関連の研究開発を総括している。

しかし両社はともに悩みを抱えている。現代車は技術開発に注力し、実際に進んだ技術を保有しているが、燃料電池車市場の拡張が進まない点が悩みだ。一方、アウディは現代車やトヨタ・ホンダなど速やかに燃料電池車技術に投資した会社に比べて動きが遅かった。今回の協約はこうした両社の悩みと戦略的な利害関係が合致して推進された。現代車はアウディとの同盟を通じて燃料電池車の普及と収益性の強化が進むと期待する一方、アウディは燃料電池車の量産モデル開発と関連技術の確保を目指す。

鄭義宣(チョン・ウィソン)現代車副会長は「現代車は全地球的な環境問題とエネルギー需給問題、資源の枯渇など難題を解決できる代案になるとみて、早くから『水素』エネルギーの可能性に関心を向けてきた」とし「アウディとの協約がグローバル燃料電池車市場の活性化のほか、水素関連産業の発展を通じた革新的産業生態系を形成する新たな転換点になると期待する」と述べた。

今回の同盟結成は燃料電池車市場全体の構図にも大きな影響を及ぼすとみられる。現在、燃料電池車の開発と市場拡大に最も積極的なのが現代車とトヨタ、ホンダだ。現代車を除いてトヨタ、ホンダはすでにそれぞれの「燃料電池車同盟」を構築し、市場確保に動いている。トヨタはBMWと同盟を組んで2020年までの商用化を目標に燃料電池車プラットホームを開発している。ホンダはGMと合併会社を設立し、燃料電池車に搭載する燃料電池システムを共同生産する計画だ。

ここに現代車・アウディ同盟という強力な連合勢力が今回の協約を通じて本格的に競争に参入した。「燃料電池車三国時代」が始まることになったのだ。今回、現代車がアウディと先に協約を結んだことで確率は低くなったが、フィアット・クライスラー(FCA)もこの同盟に参加する可能性がある。FCA側は昨年、燃料電池車の開発で現代車との協力を考慮していると明らかにし、現代車側もいくつかの事項を調整中と認めた。

一方、現代車は今回の協約で現代モービスが中枢的な役割を担うと伝えた。現代モービスは現代車が最近発売した燃料電池車「ネクソ」に燃料電池モジュールやバッテリーシステムなど8種類の燃料電池車専用核心部品とエコカー共用部品を供給している。また、エコカー部品工場の忠州(チュンジュ)工場付近に1万3000平方メートル規模の燃料電池車部品専用工場を増設した。

現代車の関係者は「燃料電池車の核心部品共有が今回の協約の主な内容であるだけに、現代モービスのエコカー技術の競争力も強化されるだろう」と話した。



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