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北朝鮮が償還していない3兆5000億ウォン…南北経済協力の障害に(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
その後、鉄道・道路連結は南北間のホットイシューになった。「平和、新しい未来」をキャッチフレーズにした今回の首脳会談に金賢美(キム・ヒョンミ)国土部長官と呉泳食(オ・ヨンシク)コレイル(韓国鉄道公社)社長らが随行員として行ったことはこれをよく表している。政府は7月、南北鉄道連結区間で共同点検をし、8月には京義線北側区間を現地調査するなど弾みをつけている。

こうした動きには懸念もある。北朝鮮の「非核化」に圧力を加えるための米国と国際社会の対北朝鮮制裁と摩擦が生じるという点でだ。しかし政府は国策研究機関と専門家を動員し、対北朝鮮制裁を避ける事業推進案を考えている。対北朝鮮インフラ建設は北朝鮮だけでなく韓国経済に必要な事業という論理が核心だ。特に鉄道・道路など南北交通網の連結は北東アジアとユーラシアを結ぶ鉄道・物流共同体に発展するためのものだという点を強調している。首脳会談の説明資料で「TSR(シベリア横断鉄道)、TCR(中国横断鉄道)への連結は北朝鮮ではなく韓国に必要な事業」と強調したのもこうした脈絡だ。

国会に11日に提出された板門店宣言批准同意案で政府は一次的に来年だけでも4712億ウォンの事業費がかかると明らかにした。このうち鉄道・道路連結に無償1864億ウォン、借款1087億ウォンが投入される。これに先立ち統一部は盧武鉉大統領と金正日総書記が合意した10・4宣言当時、開城(ケソン)-新義州(シンウィジュ)鉄道・道路改善補修など合意の履行に8兆6700億ウォンの費用がかかると国会に報告した。


政府は鉄道・道路など南北交通網連結を通じて北東アジアとユーラシアを結ぶ鉄道・物流共同体の建設を強調する。互恵性に基づいた南北経済統合で平和を促進し、韓国経済の回復も模索するという趣旨だ。しかし核廃棄に対する金正恩委員長の具体的な約束や実行ロードマップが抜けた状態ではいけない。北朝鮮を挑発から対話に方向転換させた原動力である対北朝鮮制裁と衝突すればさらにそうだ。口頭禅に終わるかもしれない北朝鮮最高指導者の一言で北朝鮮に一方的に与えた前轍を踏む姿になるという点でだ。

このように累積した鉄道・道路と食料、軽工業原材料など直接的な対北朝鮮借款のほかにも巨額の血税が投入された工事がある。北朝鮮の核開発で中断された対北朝鮮軽水炉建設に投入された2兆3063億ウォンの事業費だ。この天文学的な金額の資金も回収の目処がつかない状況だ。

いま文在寅政権は北朝鮮の非核化のために南北経済協力を加速させている。しかし国の金庫から3兆5000億ウォンという資金が北朝鮮に流れて踏み倒される危機を迎えているのに無責任に行動するのは正常でない。一銭の税金も無駄にならないように管理する公僕の姿勢が必要とみられる。



北朝鮮が償還していない3兆5000億ウォン…南殖経済協力の障害に(1)


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