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「文在寅大統領が昨年11月に終戦宣言を提案、トランプ・金正恩氏が受け入れ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文正仁(ムン・ジョンイン)韓国大統領外交安保特報が29日(現地時間)、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年11月にすでに終戦宣言の具体案を準備し、米国政府に提案した」と述べた。

米国シンクタンクのセミナーに出席するためワシントンを訪問している文特別補佐官は29日、中央日報との通話で「終戦宣言は、文大統領が初めて提案した時、米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長も快く受け入れたものだった」と述べた。

文特別補佐官によると、文大統領は昨年7月のベルリン宣言で「韓半島(朝鮮半島)の恒久的平和定着のため、終戦と共に関連国が参加する平和協定を締結しなければならない」と述べ、全4項目で構成された具体的な終戦宣言案を用意した。1項は、関連国の首脳が集まり韓国戦争(朝鮮戦争)の終戦を公式に宣言する象徴的措置を規定し、2項は「南北、米朝間の敵対関係の清算」で構成された。


これには韓米合同軍事演習の持続中断と、戦略資産展開中止、平壌(ピョンヤン)・ワシントンに米朝連絡事務所の交差設置や米国の北朝鮮に対する核および在来式脅威の中断宣言などを含むことができる。3項は、平和協定締結前には一時的に国連軍司令部・軍事境界線など、従来の停戦協定と付属措置を維持するとの内容だ。4項では、北朝鮮の非核化が完了する時、平和協定の締結と米朝修交が行われるようにした。

文特別補佐官は「したがって韓国の終戦宣言提案は、事実上平和協定の前文にあたり、手抜きで作ったわけではない」とし、「3項・4項に基づき国連司令部の地位が維持され、在韓米軍の駐留撤収を主張する根拠になれず、非核化が完了されなければ現在の停戦体制が持続される」と強調した。したがって、終戦宣言をすれば在韓米軍を撤収しなければならず、韓米同盟も解体されるとの主張は、根拠がないというのが彼の説明だ。

だが、文特別補佐官によると、シンガポールでの米朝首脳会談合意文の1項に「新しい米朝関係の樹立」が入り、話がややこしくなった。北朝鮮には米朝関係の樹立が優先であるだけに、そのための終戦宣言を先にしようと要求しているとのことだ。

これに関し、米国のインターネットメディア「VOX」は29日、複数の消息筋を引用し、「トランプ大統領が金委員長に、米朝首脳会談以後直ちに終戦宣言に署名すると約束した」として「金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長が6月1日、ホワイトハウスを訪問した時も同じ約束をしたことで北朝鮮は信じている」と報道した。

文特別補佐官は終戦宣言の順番を巡った膠着状態に対し、「かなりややこしくなってしまった」と懸念した。

一方、米戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン副所長は「終戦宣言の順番が問題なのではなく、北朝鮮に非核化を実現する意図がないのがポイント」だとし、「北朝鮮は依然として終戦宣言と平和協定を韓米合同演習の中断、対北朝鮮制裁緩和と在韓米軍撤収の口実に活用しようとしている」と述べた。



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