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トランプ大統領が文大統領の訪米3日前に電話をした理由は?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「トランプ大統領は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し『なぜ(文大統領が)金正恩委員長に会った後、私に伝えた個人的な確信(assurance)と北朝鮮の公式談話内容は相反するのか』と問いただすために土曜日(19日)夜に電話をかけた」。

ニューヨークタイムズ(NYT)は20日(現地時間)、「トランプ米大統領がかけた電話は文在寅韓国大統領の訪米のわずか3日前だった」とし「これは文大統領がワシントンに来るまで待てないという、トランプ大統領の不満(discomfort)を表しているという解釈が米政府の一部で出ている」と報じた。

要するに、トランプ大統領は韓国から伝え聞いた北朝鮮の非核化交渉意志を信じていたが、違う状況が展開し、韓国の「仲裁外交」に疑いを抱き始めているという説明だ。


NYTは来月12日に予定された米朝首脳会談に対するトランプ大統領の懸念が強まると、「トランプ大統領が側近と同盟に圧力を加え始めた」と指摘した。リスクを抱えて米朝首脳会談を進めるべきかについて質問を繰り返しているということだ。

同紙は「トランプ大統領は北朝鮮の『我々の核武器能力と経済援助を決して交換しない』という談話に驚いて怒った(surprised and angered)」と指摘した。北朝鮮の金桂冠(キム・ケグァン)第1外務次官は16日の談話で「米国は我々が核を放棄すれば経済的な見返りを与えると騒いでいるが、我々は一度も米国に期待をかけて経済建設をしたことがなく、今後もそのような取引を絶対にしない」と強調した。

NYTはトランプ大統領の参謀が2つの点を懸念していると伝えた。一つは、トランプ大統領がノーベル賞を念頭に置きながら今回の会談を渇望するような一面を見せているということだ。これを看破した金正恩委員長が非核化交渉で「時間が過ぎれば消える約束」を準備するという説明だ。もう一つは「交渉で米国が譲歩してはならない核心要素を正しく理解しているか、また細部交渉でどんなカードを持っているのか」という懸念だ。トランプ大統領の場合、オバマ前大統領やブッシュ元大統領とは違い、ウラン濃縮能力やプルトニウム再処理、核兵器生産およびミサイルプログラムなどに関する具体的なブリーフィングを受けるのを拒否しているというのが参謀の伝言だ。

同紙は「米政府の関係者らは、金委員長が今回の米朝会談で今後6カ月以内に核兵器の一部を放棄し、関連施設を閉鎖して査察を受け入れるという『タイムテーブル』に同意すると予想してきた」とし「しかしこうした日程は過去の北朝鮮の伝統的な交渉スタイルなどを考慮すれば過度に無理な計画という指摘が出ている」と伝えた。ジョセフ・ユン元北朝鮮担当特別代表はNYTに「もしトランプ大統領が本当に6カ月以内に北朝鮮がいかなる見返りもなく核兵器を放棄することを期待するのなら、それは極めて非現実的」と主張した。過去の政権と同じように結局は「段階的措置」を選ぶしかないということだ。

一方、ワシントンポスト(WP)はこの日、「トランプ、北朝鮮の急変で韓国に『助言』を求める」と題した記事で「トランプ大統領が文大統領に北朝鮮が強硬姿勢に変わった背景などをどう見るべきかという『解釈』を求めた」と報じた。また同紙は「トランプ大統領が焦りを隠せず、こうした姿を眺めるホワイトハウスの官僚の間では北朝鮮に対する不信感と懐疑論が浮上している」と伝えた。近づく米朝首脳会談準備計画は複雑になったということだ。

WPは「特にボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は周囲の人に『会談がうまくいくとは信じない』という話をしている」と報じた。これに関連し、ワシントンのある外交消息筋は「当初から米朝首脳会談に否定的だったボルトン補佐官が動き始めた」とし「なんとかして会談を破綻させようとするボルトン補佐官にとって北朝鮮の強硬対応に対するワシントンの懐疑感高調は悪いことではないはず」と話した。

しかし依然として米政府の軸は「会談推進」にあるという分析だ。WPによると、すでに米国側の先発隊が会談開催地のシンガポールに到着しているという。

CNNは「トランプ大統領は金正恩委員長に本当に会いたいという点を理解させることで、北朝鮮との『ショー』がずっと進行することを望んでいる」と伝えた。またWPは「トランプ大統領は金委員長の最初の訪中当時(3月末)、中国がこれを自分をあらかじめ知らせず怒りを見せた」とし「このため中国の習近平国家主席はトランプ大統領の感情を和らげようと書簡を伝えた」と報じた。



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