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金正恩委員長、トランプ大統領より先に習近平主席に会った

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が27日午後、1泊2日(24時間)の北京訪問を終えた後、帰国の途についたと、情報当局者が27日伝えた。

匿名を求めた当局者は「特別列車で訪中した要人は金正恩労働党委員長というのが情報当局の判断」とし「南北首脳会談を控えて金委員長が中国を訪問する可能性もあるという諜報があった」と伝えた。続いて「25日に北の特別列車が平壌(ピョンヤン)を出発した直後から持続的に観察してきた」とし「普段は北の要人の訪中についてブリーフィングをしてきた中国が『少しだけ待ってほしい』と言葉を控えている状況や丹東駅をまるごと隠すなどの警備状況、北京での警護や儀典などを総合した結果」と述べた。

金委員長の特別列車は中朝国境都市の丹東を経て28日に平壌に到着するとみられる。この日午後3時(現地時間)ごろ北京駅広場には代表団一行を歓送する池在竜(チ・ジェリョン)北朝鮮大使の車両が目撃された。海外メディアは金委員長が中国の習近平国家主席と首脳会談もしたと伝えた。


丹東の対北朝鮮消息筋は「新義州(シンウィジュ)一帯で27日午後8時から避難訓練を理由に鉄道周辺の通行が統制されている」とし「北の特別列車が通過するためと考えられる」と述べた。金正恩委員長の中国訪問は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去後の2011年に執権した後初めての外国訪問だ。4月の南北首脳会談、5月の米朝首脳会談を控え、冷え込んでいた中朝関係が回復の転機を迎えたことで、北核をめぐる韓半島(朝鮮半島)情勢に大きな変数となる可能性がある。

中国政府は27日午後10時現在(日本時間)、北朝鮮代表団の訪中についていかなる発表もしていない。中国外務省の華春瑩報道官はブリーフィングで北朝鮮代表団の訪中に関連し「知っていることはなく、もし話すことがあれば適切な時期に発表する」と答えた。華春瑩報道官はブリーフィング後、追加の質問に「あらゆることが可能」と話した。一時は訪中した要人が金正恩委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長である可能性も提起された。これに先立ち米ブルームバーグ通信は3人の消息筋を引用し、「金正恩委員長が北京を電撃訪問した」と報じた。

金委員長の訪中は平壌出発から北京を離れるまで徹底的に非公開で進行された。香港明報は北朝鮮代表団の動きを分析し「26日の金正恩委員長の到着後、人民大会堂で夕食会兼歓迎会が開かれるまでの3時間に会談が行われたようだ」と伝えた。一部では27日昼に訪中団が北京を離れる前、習主席らと会談したという話も出てきた。

これに先立ち北朝鮮代表団の車は27日午前に宿舎の釣魚台国賓館を出て北京のシリコンバレーと呼ばれる中関村一帯に到着した場面が確認されたりもした。

韓国の青瓦台(チョンワデ、大統領府)も金委員長の訪中を公式確認しなかった。青瓦台関係者は「北京で起きている状況についてはあらゆる可能性を念頭に置いて注視している」とし「南北および米朝首脳会談を控え、中朝間の関係が改善するのはプラスの信号とみる」と述べた。北朝鮮代表団の今回の訪中についてCNNは北京の北朝鮮専門家の言葉を引用し「北朝鮮はトランプ大統領との首脳会談を控えて一種の保険を望んでいる」と伝えた。中国の対北朝鮮支援を確認し、外交交渉が失敗する場合の対策が必要だったということだ。

ミドルベリー国際大学不拡散研究センターのメリッサ・ハンナム研究員は米マスコミとのインタビューで「朝中首脳会談は数週後の米朝首脳会談よりさらに生産的であるかもしれない」とし「中国は最近の緊張関係の中で北朝鮮の向上した核能力を深刻に受け止めていて、この過程から排除されることを望まないという意味」と分析した。



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