悪質な書き込みがこれ以上放置できない水準に達している。悪質コメント問題は昨日今日のことではないが、特に最近#MeToo(ハッシュタグミートゥー)運動と平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)などをめぐる無差別的コメント攻撃でその深刻性がより深く人々に認識されている。安熙正(アン・ヒジョン)前忠清南道(チュンチョンナムド)知事を性暴行で告発した被害者が悪質な書き込みに耐えられずこのような書き込みをした人々を警察に告発したほか、平昌五輪女子団体追い抜きをめぐって「いじめ騒動」で注目されたマススタート銀メダリストのキム・ボルム選手は度を越した悪質コメントで神経精神科の治療を受けて入院まですることになった。
独島(ドクト、日本名・竹島)問題など鋭敏なイシューをめぐり、各国ネットユーザーの間で広がる悪質コメント戦争でも見ることができるように、この問題は単なる韓国だけのものではない。だが、他の国に比べて度が過ぎているのは事実だ。聖公会(ソンゴンフェ)大学のキム・チャンホ教授によると、韓国の悪質な書き込みと善意の書き込みの比率は4対1だ。コメントのうち80%が悪質な書き込みが占めているということだ。反面、日本は韓国とは逆に悪質な書き込みは20%水準で、オランダはさらに少ない10%に過ぎない。このように非常に多くの悪質コメント数そのものも問題だが、その内容が実際以上に激しく否定的なメッセージを再生産していることはもっと大きな問題だ。社会心理学者のロイ・バウマイスター氏が指摘しているように、否定的な情報が肯定的な情報を圧倒するためだ。悪質な書き込みは実際以上に大きく膨らんで、被害当事者の苦痛を拡大再生産すると同時に社会全般のストレスも高めていく。
韓国の悪質な書き込みの程度がこのように危険水準に至ったのは、ニュース流通と検索市場を、事実上ほぼ独占しているネイバーなど大型ポータルの責任が小さくない。ネイバーニュースでは1日に21万件の書き込み(2016年7月基準)があるが、作成者自身が削除する比率が17.32%にも達する。専門家は、これを単なる心変わりのためというよりも、リアルタイム検索語やニュース編集の上段に配置されて話題になった記事に集まり排泄するかように過度なコメントを書き込んだものの自分で削除する比率が相当あるためだとみている。実際、内容を十分読み込んで批判するよりも、先につけられたコメントだけを見て同じように否定的な内容のコメントを書き込む場合も少なくない。さらに、コメントを単に掲載された順番で配置せず、ポータルサイトの不透明なアルゴリズムによって配置することにより、陣営間の立場の違いが大きな事案であるほど味方に有利なコメントを上段に配置して多くの人の目に触れるようにしているというコメント操作問題が頻繁に持ち上がるほかない。ポータルサイトにコメント管理責任をより厳重に問わなければならない理由だ。
これを機に、コメント実名制を真剣に考える必要もある。専門家は2012年にインターネット実名制が違憲決定を受けて廃止されたのが悪質な書き込みが激化した契機になったとみている。悪質コメントに関する被害届比率だけ見ても明らかだ。ネイバーニュースの被害届比率は2.3%で、書き込みが多くつけられるネイバーカフェのようなコミュニティ型サービスの比率(0.1%)よりもむしろはるかに高い。コミュニティは主に会員制での活動ということで、事実上、匿名性が保障されないが、ニュースは匿名性を隠れ蓑にできるためだ。このような点を勘案する時、コメントの部分実名制をはじめ、ポータルサイトが段階的な実名制方案を前向きに検討する必要がある。
独島(ドクト、日本名・竹島)問題など鋭敏なイシューをめぐり、各国ネットユーザーの間で広がる悪質コメント戦争でも見ることができるように、この問題は単なる韓国だけのものではない。だが、他の国に比べて度が過ぎているのは事実だ。聖公会(ソンゴンフェ)大学のキム・チャンホ教授によると、韓国の悪質な書き込みと善意の書き込みの比率は4対1だ。コメントのうち80%が悪質な書き込みが占めているということだ。反面、日本は韓国とは逆に悪質な書き込みは20%水準で、オランダはさらに少ない10%に過ぎない。このように非常に多くの悪質コメント数そのものも問題だが、その内容が実際以上に激しく否定的なメッセージを再生産していることはもっと大きな問題だ。社会心理学者のロイ・バウマイスター氏が指摘しているように、否定的な情報が肯定的な情報を圧倒するためだ。悪質な書き込みは実際以上に大きく膨らんで、被害当事者の苦痛を拡大再生産すると同時に社会全般のストレスも高めていく。
韓国の悪質な書き込みの程度がこのように危険水準に至ったのは、ニュース流通と検索市場を、事実上ほぼ独占しているネイバーなど大型ポータルの責任が小さくない。ネイバーニュースでは1日に21万件の書き込み(2016年7月基準)があるが、作成者自身が削除する比率が17.32%にも達する。専門家は、これを単なる心変わりのためというよりも、リアルタイム検索語やニュース編集の上段に配置されて話題になった記事に集まり排泄するかように過度なコメントを書き込んだものの自分で削除する比率が相当あるためだとみている。実際、内容を十分読み込んで批判するよりも、先につけられたコメントだけを見て同じように否定的な内容のコメントを書き込む場合も少なくない。さらに、コメントを単に掲載された順番で配置せず、ポータルサイトの不透明なアルゴリズムによって配置することにより、陣営間の立場の違いが大きな事案であるほど味方に有利なコメントを上段に配置して多くの人の目に触れるようにしているというコメント操作問題が頻繁に持ち上がるほかない。ポータルサイトにコメント管理責任をより厳重に問わなければならない理由だ。
これを機に、コメント実名制を真剣に考える必要もある。専門家は2012年にインターネット実名制が違憲決定を受けて廃止されたのが悪質な書き込みが激化した契機になったとみている。悪質コメントに関する被害届比率だけ見ても明らかだ。ネイバーニュースの被害届比率は2.3%で、書き込みが多くつけられるネイバーカフェのようなコミュニティ型サービスの比率(0.1%)よりもむしろはるかに高い。コミュニティは主に会員制での活動ということで、事実上、匿名性が保障されないが、ニュースは匿名性を隠れ蓑にできるためだ。このような点を勘案する時、コメントの部分実名制をはじめ、ポータルサイトが段階的な実名制方案を前向きに検討する必要がある。
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