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<南北会談>韓国「非核化対話再開」切り出すと北朝鮮「とんでもない」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北朝鮮側首席代表の李善権祖国平和統一委員会委員長ら北側代表団が南側「平和の家」で開かれた南北高官級会談に参加するため9日午前に板門店の軍事境界線(MDL)を越えて来た。(写真=共同取材団)

9日の高官級南北当局会談で平昌(ピョンチャン)冬季五輪(2月9~25日)とパラリンピック(3月9~18日)が終わる3月下旬まで、ひとまず韓半島(朝鮮半島)には平和ムードが作られた。軍事的緊張を緩和するための軍事当局会談も開くことにした。統一部当局者は「断絶した南北関係を復元し正常化するための契機」と話した。

この日の会談は北朝鮮側が平昌冬季五輪に大規模代表団を派遣するという意向を明らかにし順調に始まった。しかし共同声明文(合意文)を発表するまで双方は全体会議と首席代表・代表接触など8回、267分にわたって駆け引きし難航の兆しが見えた。その余波は共同声明文にそのまま反映された。軍事当局会談開催には合意したが韓国側が注力した離散家族再会に向けた赤十字会談は抜けていた。北朝鮮が離散家族再会を昨年脱北した北朝鮮レストランの女性従業員12人の送還と連係した可能性が提起される部分だ。

特に南北関係復元の一歩は踏み出したが、南北対話を通じて北朝鮮の核問題を解決する好循環構造を作るという韓国政府の目標には支障が生じ今後のイバラの道を予告している。


会談首席代表を務めた統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官はこの日の基調演説で、「韓半島で相互緊張を高める行為を中断し早急に非核化など平和定着に向けた対話を再開する必要がある」と明らかにした。これに北朝鮮が大きく反発したという。会談関係者は「会談最初の全体会議の基調演説で趙長官が発言する時に北朝鮮は傾聴する雰囲気だったが、その後の接触で北朝鮮代表の祖国平和統一委員会の李善権(イ・ソングォン)委員長が大きく反発した」と伝えた。李委員長は「南側メディアで非核化問題をめぐって会談しているというとんでもない世論が広がっている。何のためにこのような話を言いふらすのか理解できない。われわれが保有する原爆と水爆、大陸間弾道ロケットをはじめとする最先端戦略兵器は徹頭徹尾米国を狙ったものだ」と述べた。さらに「われわれの同族も中国とロシアも狙ったものではない。始まりからミスリードされる話が出ればきょうの良い成果は水の泡になりかねない」と主張した。

最初は傾聴していた雰囲気が変わったのは会談をモニタリングしていた統一戦線部やその上からの指示に従ったものと分析される。今後南北会談が開かれても北朝鮮の非核化問題は双方に最大の障害物になるだろうことを示す部分だ。

ここに南北関係で提起される「すべての」問題を南北が対話と交渉を通じ解決していくことにした点も議論が予想される。対話と交渉で解決するという点は評価できるが、対北朝鮮制裁や軍事的オプションの使用を防ぎ、韓米同盟や北朝鮮の非核化に向けた国際共助を崩そうとする意図と解釈できる部分だ。高麗(コリョ)大学行政大学院のナム・ソンウク院長は「国際社会の制裁の枠組みから韓国を離脱させようとする意図。民族共助ができるかはわからないが、国際共助は完全に水の泡になりかねない」と懸念した。

南北がこの日の共同声明文で明らかにした軍事当局会談をめぐって北朝鮮は今後韓半島の緊張状態を解消するためには韓米合同軍事演習の中断などいわゆる米国の対北朝鮮敵対視政策の終息が必要だと要求する場にされる可能性が大きいと専門家らは指摘する。北朝鮮が平昌五輪参加を通じ韓国政府に「緊張緩和」というプレゼントを提示し裏では「わが民族同士」と韓米同盟のどちらかを選択しろという戦略に出かねないという意味だ。

一方、この日の会談過程で西海軍通信線復元問題と関連したハプニングも起きた。会談報道官を務めた統一部の千海成(チョン・ヘソン)次官は会談途中で「きょう(9日)高官級南北当局会談で北側が西海地区軍通信線を復元したという説明をした。西海地区軍通信線を確認した結果14時ごろに通信連結が確認された」と説明した。合わせて「現在南北軍事当局間は西海地区軍通信線を通じて通話が可能な状況。韓国側はあす(10日)午前8時から軍通信関連の有線通信を正常稼働することにした」と述べた。だが北朝鮮は3日に板門店(パンムンジョム)連絡チャネル(ホットライン)を復元すると同時に復元したとし、千次官の説明は「話にならない」と反発した。





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