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【時論】北朝鮮の平和攻勢、非核化・韓米同盟の堅持を(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年11月、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15型」の試験発射成功で「国家の核武力の完成の歴史的大業」が実現し、戦略的地位がさらに高まったと宣言した。これまで北朝鮮は「水素爆弾の実験」という4回目の核実験と「核弾頭の威力判定のための核爆発試験」とした5回目の核実験、そしてICBM装着用の水素弾試験だとする6回目の核実験まで、成功裏に断行したことを強く印象付けようとしている。「核武力の完成」を急ぐようにアピールしている。「国家の核武力の完成」という北朝鮮の主張を額面通り受け入れるには時期尚早だが、「完成」宣言それ自体に関心を向けないわけにはいかなくなった。北朝鮮当局はこの宣言を基点にさらに大胆な対南戦略に突入する可能性があるためだ。北朝鮮の核威力を認識させ、南北関係を主導することによって韓米間の隙間を広げようとする戦略だ。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の2018年の新年の挨拶は、このような新たな対南戦略の変化を再確認させた。まず、北朝鮮は米国も戦争を仕掛けてくることができないほど「信頼できる戦争抑制力」を保有することになったことを確信させようと躍起になっている。米本土全域が北朝鮮の核打撃の射程圏内にあり、核ボタンが金正恩の事務室の机上に常時置かれていると強調した。これに伴い、北朝鮮は非核化を求める米国の核戦争力の脅威を核で相殺していこうとしている。続いて、米国のこのような「非核化の強制」から韓国当局が離脱するよう強要する手順を踏んでいくだろう。

次の段階として北朝鮮は米国の圧迫・制裁オプションを「無謀な北侵略核戦争の策動」としながら韓国当局が加担しないように誘導する可能性がある。北朝鮮は韓国が制裁に参加しないことを「緊張緩和」という言葉で包装している。結果的に、軍事的緊張を緩和して平和的環境を用意するという名分で南北が協力して米国を遠ざけようということだ。典型的な韓米分離戦略だ。


今回の新年の挨拶で、北朝鮮が南北関係の改善の必要性を強調した理由もここにある。金正恩は南と北が過去に縛られずに南北関係を改善するための「決定的な対策」を立てていこうと主張した。北朝鮮はこのような論理で北朝鮮挑発に備える韓米合同軍事演習の縮小または中断と、国際社会の制裁を解除するために韓国を利用しようとしている。新年の挨拶に提示された「外勢とのすべての核戦争練習(韓米合同訓練)」の中断、米国の「核装備と侵略武力」を引き込む一切の行為〔米軍戦略資産の韓半島(朝鮮半島)展開〕を拒否し、南北関係を改善していくことなどがその内容だ。平昌(ピョンチャン)五輪への代表団派遣など、必要な措置を取る用意があることを明らかにするほど、南北関係改善に積極的に乗り出しているのだ。金正恩は南北関係を改善して「思弁的な年として輝かせなければならない」とか外勢排撃を意味する「民族、自主、我が民族同士」を強調して韓国内の世論をあおっている。



【時論】北朝鮮の平和攻勢、非核化・韓米同盟の堅持を(2)


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