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金正恩委員長の「新年の辞」 米国・日本・中国の反応は…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国には南北対話に言及し、米国には「核のボタンは机の上にある」と威嚇した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の新年の演説に対し、トランプ米大統領は「見守る」という反応を見せた。

トランプ大統領は12月31日夜(現地時間)、フロリダの「マララーゴ」で開かれた新年前夜のパーティーで、記者らが金正恩委員長の「新年の辞」について尋ねると、「見守る(We’ll see)」と2回繰り返した。パーティーのあいさつの言葉でも減税法案の通過などを祝っただけで、金正恩委員長の新年の辞や北朝鮮への言及はなかった。

米国メディアおよび専門家は対米核威嚇発言と対南和解ジェスチャーが同時に出てきた点に注目した。ユアン・グラハム豪ローウィ国際政策研究所国際安保局長はCNNに「金正恩委員長の今日の演説は一種の勝利宣言のように、内部的には核兵器が自身の1人統制下にあることを誇示し、米国には自分たちがすでに作動可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有して米国を抑止する力を備えたというメッセージを伝えようという意図」と分析した。


金正恩委員長の演説前だが、マイク・マレン元米統合参謀本部議長はこの日、ABC放送に出演し、「米国は北朝鮮との核戦争が過去のいつよりも近づいた」とし「北朝鮮の核開発抑止のためのトランプ大統領の攻撃的接近と挑発的な修辞がある時点で、外交的に北核問題を解決する機会が見えない」と警告した。

ワシントンポスト(WP)は「過去にも南北関係の改善に関する発言は多かったが、実現されなかった」とし「韓国に向けた金正恩委員長の融和発言は韓米同盟関係を歪めようとするものかもしれない」と分析した。

金正恩委員長の南北対話提案は平昌五輪を契機に「休戦の提案をした」(ブルームバーグ)、「オリーブの枝を差し出した(和解を提案した)」(WP)などと、今後の交渉に期待する見方もあった。

ニューヨークタイムズ(NYT)は「金正恩委員長の南北会談提案は北核危機の解氷が可能という信号」とし「北朝鮮が昨年11月のICBM発射直後に核武力完成を宣言し、核ミサイルプログラムを中断して交渉を始める可能性がある」と伝えた。平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)参加のための南北対話を契機に、今後の米国との直接対話も念頭に置いた布石である可能性もあるということだ。

ティラーソン米国務長官も昨年12月15日、国連安全保障理事会での演説で「北朝鮮と条件のない対話をする可能性がある。対話の前には威嚇的行動の持続的中断がなければいけない」とし、核ミサイル実験の中断を要求したことがあるからだ。

ただ、トランプ大統領が北朝鮮の完全な核放棄のために最大限の軍事・経済・外交的孤立で圧迫する状況で交渉が開かれるのは難しいという分析も出てくる。NYTは「米国とのいかなる対話であれ、北朝鮮は核武装国として認めてほしいという主張を固守するだろう」とし「北朝鮮はICBMはあきらめる代わりに核兵器を保有し、経済制裁の緩和と在韓米軍縮小を見返りとして得る一種の軍縮交渉を追求すると、専門家らは見ている」と伝えた。

日本メディアは金正恩委員長が「新年の辞」で南北関係改善の意志を見せながらも核ボタンに言及するなど威嚇の程度を高めた背景に注目した。朝日新聞は「北朝鮮がICBMの威力を背景に、直接の脅威である在韓米軍を撤収させる起点を作る狙いがある」と分析した。日本テレビも「米国が強硬姿勢を維持している状況で平昌五輪参加をてこに韓国を揺さぶろうという意図が見える」と分析した。

中国国営メディアは「核のボタンが机の上にある」という発言より、金委員長が平昌冬季五輪参加の用意があると明らかにした事実を速かに報じた。共産党機関紙の人民日報はモバイル速報サービスを通じて「朝鮮は平昌五輪に代表団を派遣して参加するなどの事項を韓国と協議する意思があると表明した」と伝えた。国営新華社通信と国営中国中央放送(CCTV)もモバイル速報で同じ内容を速かに伝えた。



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