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【グローバルアイ】「事なかれ主義」でよいのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ヒスパニック系の女性教師が韓国では高校2年に該当する授業に入ってきて、すべての生徒に出身国や民族を尋ねた。学期の最初の授業であるだけにお互いを知ろうということだった。中国や日本と答えた生徒に対し、この教師は「好きだ」という反応を見せた。しかしこの授業にいた6人の韓国の生徒には違った。韓国と答えた生徒一人一人に「私は韓国人が嫌い」(I hate Korean)と語った。この教師は自分が担当する同じ学年の他の授業でも「韓国の生徒は全員手をあげなさい」と話した後、「私は韓国人が嫌い」と伝えた。

今年9月に米ニュージャージー州バーゲン郡の名門高バーゲンアカデミーであったあきれるような事件だ。バーゲン郡はニューヨーク・マンハッタンとハドソン川を挟んで向かい合う地域で、韓国系住民が多いところだ。

当時、この発言を聞いた韓国の生徒たちは学校の相談担当者にこの事実を知らせた。しかし校長など学校関係者は「教師の冗談が拡大解釈された」とし、韓国の生徒に口頭で謝るラインで済ませようとした。


さらに数人の韓国系の保護者が急いで収拾するのに率先した。もしこの教師が解雇されることになれば、韓国の生徒に恨みを抱いた他の教師が大学入試に必要な推薦書を出してくれないと心配したのだ。「良ければよい」ということだ。結局、この事件は中央日報ニューヨーク版の報道を通じてニューヨーク一帯の韓国社会に広く知られた。波紋が広がると、学校側はこの教師をバーゲン郡内の他の学校に転勤させた。

このような消極的な処理に対して最近、韓国系の中高生とニュージャージー韓人会、市民参加センターなどが立ち上がり、教師免許剥奪など強力な懲戒と再調査、再発防止を要求する署名運動を行っている。もしユダヤ人や黒人の生徒を対象に「嫌い」という発言をしていれば、その後続措置は今とは違っていただろう。表面上であれ多様性を重視する米国社会で、特に教壇では容認されない妄言だ。「韓国人は嫌悪してもかまわない」という認識が広がる前に抵抗の声を強く発したのは幸いだ。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪中成果を見ながら似た考えを抱いた。ガードナー米上院議員が述べたように、THAAD(高高度防衛ミサイル)配備に対する中国の報復で韓国の被害額は約13兆5000億ウォン(約1兆4200億円)にのぼる。これを世界貿易機関(WTO)に提訴することもせず、謝罪一言も聞くことができなかった。「良ければよい」だった。結局、理由も分からないまま韓国観光再禁止という不意打ちを食らうことになった。あらかじめ言うべきことを言っていれば、このように振り回されることはなかったはずだ。

シム・ジェウ/ニューヨーク特派員



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