文在寅（ムン・ジェイン）大統領とトランプ米大統領の首脳会談が来月７日にソウルで行われる。訪日、訪韓後に中国も訪問するトランプ大統領は、最上級外交の「国賓訪問」で韓国を訪問することになった。韓国としては、北朝鮮の核を実質的に阻止し、韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）再交渉問題など経済協力も強化する契機にしなければいけない。

ホワイトハウスはトランプ大統領の最初のアジア訪問目的について「北朝鮮の脅威に対抗する国際決議を強化し、検証可能で不可逆的な韓半島（朝鮮半島）非核化を保障する」と明らかにした。韓国が目指すものと少しも違わないだけに、外交安保チームは今回の会談で意味のある成果が出てくるよう万全の準備が求められる。強固な韓米同盟に基づき韓日米３角安保体制を固めていけば、北朝鮮の無謀な挑発を阻止し、激しい中国の「ＴＨＡＡＤ（高高度防衛ミサイル）報復」にも効果的な対応になるはずだ。

韓米間の安保関係について最近は「異常信号」を懸念する声が少なくなかった。国際制裁の中での８００万ドル対北朝鮮支援決定と開城（ケソン）工業団地再開発言、平昌（ピョンチャン）オリンピック（五輪）への北朝鮮参加呼び掛け、先日の米民主党対話派の青瓦台（チョンワデ、大統領府）訪問などに対する米国の雰囲気は全く違うという。「軍事的行動」に対する米国側の言及頻度や強度が高まる中、米国の対北朝鮮軍事オプションについて「知らない」と答えた韓国合同参謀本部議長の国政監査での返答は尋常でない状況だ。トランプ大統領の訪韓を契機に「コリアパッシング」懸念をできる限り解消しなければいけない。


経済協力も重要だ。ＦＴＡ改定交渉の方向と原則を首脳の口から確認する必要がある。「破棄論」を克服してお互いウィンウィンする方向で存続されるべきであり、早期に決着づけるのが両国関係の増進につながるという点は言うまでもない。国際関係で経済問題が経済で終わるケースもなく、韓米ＦＴＡは経済条約以上の安保共同体という意味も持つ。

「最上位段階の外交は首脳外交」という。日本と比較して訪韓滞在期間が１泊２日か２泊３日かをめぐりさまざまな声が出ているが、形式よりも重要なのは実質であり内容だ。米国大統領としては２５年ぶりとなる国賓訪問を契機に安保と経済ともに同盟関係を強める必要がある。