リセットが必要になった韓中関係
すでに中国は強まったパワーで米国と「転換の摩擦(transitional friction)」を経験している。中国の周辺地域で世界強国の橋頭堡を構築する動きを見せ、韓国に対しても「中堅国が米国の安保の傘の外に出てこない」と批判する。韓国が直面しているジレンマを理解するより迅速な選択を強要し、「大国の余裕」を失っている。こうした状況で中国を見る韓国の目も変わった。何よりも「THAAD」リスクがそのまま経済リスクに投影されることを経験し、韓半島(朝鮮半島)問題における中国の「建設的役割」への懐疑が広まった。これは文在寅(ムン・ジェイン)政権が中国と実質的な戦略的協力パートナー関係への発展を議論するうえで心理的障害として登場したりもした。
こうした変化した環境は韓中関係にリセットが必要だという点を喚起する。現在、韓半島の安保構造は2国間関係を越え、国際的レベルで完全に違う形態でとらえられ、韓中経済関係も協力より競争が強まっている。年間1000万人にのぼる両国の人的交流にもかかわらず、相互好感度は上がっていない。これは韓米同盟、韓半島統一、北朝鮮体制の存在方式など構造的な安保争点をめぐり両国が戦略的協力に至っていない限り、THAAD配備のような問題はいつでも再発し、そのたびに韓中関係が揺れるということを含蓄している。こうした状況でまず中国の変化をありのままに読み、近い隣人をよく知っていると信じる「隣人症候群」から抜け出す必要がある。また韓国の核心利益という一種のレッドラインを設定し、これが侵害される時に「ノー」と言える勇気と外交資産を蓄積し、韓米関係と韓中関係の相関性を高めるテコとする必要がある。
【時論】韓中国交正常化25年、国交を「リセット」しよう(2)
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