文在寅(ムン・ジェイン)大統領が南北対話の推進に着手した。文大統領は6・15南北共同宣言17周年記念式の祝辞で、「核・ミサイル挑発中止」を条件に北朝鮮と対話をしようと、事実上の公式提案した。
文大統領は「北核の完全な廃棄」と「韓半島(朝鮮半島)平和体制の構築」、そして「朝米関係の正常化」まで議論が可能と言及した。韓半島非核化のための大きな絵を提示しながら、その交渉を自ら主導するという意向が込められた。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の関係者は「断絶している南北対話を再開しようというメッセージも重要だが、文大統領が対話再開後の目標を提示したことにより大きな意味がある」とし「文大統領が『平和協定と朝米関係正常化』に言及したのは、韓半島の平和体制に対する自身の大きな構想を初めて明らかにしたものだ」と説明した。文大統領は大統領選挙当時の公約集で「北核問題の完全解決段階で韓半島平和協定を締結する」と明らかにしたが、就任後にはこれに関連する発言はしていなかった。
したがってこの日の文大統領の発言は事実上、北朝鮮に対する「6・15提案」だという言葉が青瓦台内から出ている。注目される部分は文大統領が条件に掲げた「北核・ミサイルの追加挑発の中断」だ。朴槿恵(パク・クネ)政権では「北核廃棄に対する誠意ある意思表明」が対話再開の条件だった。しかし文大統領はこの日、ハードルを下げながら北朝鮮が対話テーブルに出てくるよう誘導しようとした。
別の青瓦台関係者は「当初、祝辞の原稿には対話再開の条件を『従来の南北合意事項の履行』としていたが、文大統領が自ら原稿を修正した」とし「その結果、対話の条件が『挑発中断』に変わった」と説明した。
文大統領はこの日、記念式の前にインドのアルン・ジャイトリー財務相と会談し、「北核問題の解決が重要だが、政府は果敢かつ実用的な接近で韓半島の平和の画期的な転機を作ろうとしている」と述べた。「制裁と圧力は完全な核廃棄のための交渉テーブルに北を導くため」とも話した。
文大統領の今回の提案は、今月末の韓米首脳会談を控え、韓国の主導で北核関連の対話の突破口を開くという意志の表明でもある。文大統領はトランプ米大統領との会談で、北朝鮮との対話再開のための具体的な条件を調整する計画だ。
米国も最近、北朝鮮との対話再開条件を具体化し、「核・ミサイル試験中止」(ティラーソン国務長官、5月18日)を提示した。依然として北朝鮮に強い不信感を抱いている米国だが、文大統領のこの日の提案とは一部通じる点があるとみられる。
問題は北朝鮮が呼応するかどうかだ。北朝鮮はこの日、祖国平和統一委員会の声明で「6・15の17周年を迎え、韓半島の軍事的緊張状態を解消するための措置を至急に取らなければいけない」とし、韓国政府に根本的な対北朝鮮政策の転換を促した。「先に核・ミサイル試験中止」より、むしろ韓米合同軍事訓練の中断などの措置を先に取るべきということだ。
政府関係者は「過去に6・15および10・4共同宣言を実現させた韓国の新政権を信じて、ひとまず核・ミサイル試験を中断して対話に出てくるべきであり、そうすれば北は望むものを必ず得ることができるというメッセージを北に送った」と説明した。
文大統領の大統領選挙陣営で対北朝鮮政策を担当した高有煥(コ・ユファン)東国大教授は「北が挑発すれば包括的接近の扉を開けられないという意味」と説明した。続いて「新政権は南北関係復元の意志が強いので、北が対話のための条件を作れというメッセージだ」と話した。
鄭成長(チョン・ソンジャン)世宗研究所統一戦略研究院長は「北が挑発の中断で応えれば9年ぶりに南北和解・協力の時代が再開されるが、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が文大統領の手を振り払えばさらなる孤立が避けられないだろう」と述べた。
文大統領は「北核の完全な廃棄」と「韓半島(朝鮮半島)平和体制の構築」、そして「朝米関係の正常化」まで議論が可能と言及した。韓半島非核化のための大きな絵を提示しながら、その交渉を自ら主導するという意向が込められた。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の関係者は「断絶している南北対話を再開しようというメッセージも重要だが、文大統領が対話再開後の目標を提示したことにより大きな意味がある」とし「文大統領が『平和協定と朝米関係正常化』に言及したのは、韓半島の平和体制に対する自身の大きな構想を初めて明らかにしたものだ」と説明した。文大統領は大統領選挙当時の公約集で「北核問題の完全解決段階で韓半島平和協定を締結する」と明らかにしたが、就任後にはこれに関連する発言はしていなかった。
したがってこの日の文大統領の発言は事実上、北朝鮮に対する「6・15提案」だという言葉が青瓦台内から出ている。注目される部分は文大統領が条件に掲げた「北核・ミサイルの追加挑発の中断」だ。朴槿恵(パク・クネ)政権では「北核廃棄に対する誠意ある意思表明」が対話再開の条件だった。しかし文大統領はこの日、ハードルを下げながら北朝鮮が対話テーブルに出てくるよう誘導しようとした。
別の青瓦台関係者は「当初、祝辞の原稿には対話再開の条件を『従来の南北合意事項の履行』としていたが、文大統領が自ら原稿を修正した」とし「その結果、対話の条件が『挑発中断』に変わった」と説明した。
文大統領はこの日、記念式の前にインドのアルン・ジャイトリー財務相と会談し、「北核問題の解決が重要だが、政府は果敢かつ実用的な接近で韓半島の平和の画期的な転機を作ろうとしている」と述べた。「制裁と圧力は完全な核廃棄のための交渉テーブルに北を導くため」とも話した。
文大統領の今回の提案は、今月末の韓米首脳会談を控え、韓国の主導で北核関連の対話の突破口を開くという意志の表明でもある。文大統領はトランプ米大統領との会談で、北朝鮮との対話再開のための具体的な条件を調整する計画だ。
米国も最近、北朝鮮との対話再開条件を具体化し、「核・ミサイル試験中止」(ティラーソン国務長官、5月18日)を提示した。依然として北朝鮮に強い不信感を抱いている米国だが、文大統領のこの日の提案とは一部通じる点があるとみられる。
問題は北朝鮮が呼応するかどうかだ。北朝鮮はこの日、祖国平和統一委員会の声明で「6・15の17周年を迎え、韓半島の軍事的緊張状態を解消するための措置を至急に取らなければいけない」とし、韓国政府に根本的な対北朝鮮政策の転換を促した。「先に核・ミサイル試験中止」より、むしろ韓米合同軍事訓練の中断などの措置を先に取るべきということだ。
政府関係者は「過去に6・15および10・4共同宣言を実現させた韓国の新政権を信じて、ひとまず核・ミサイル試験を中断して対話に出てくるべきであり、そうすれば北は望むものを必ず得ることができるというメッセージを北に送った」と説明した。
文大統領の大統領選挙陣営で対北朝鮮政策を担当した高有煥(コ・ユファン)東国大教授は「北が挑発すれば包括的接近の扉を開けられないという意味」と説明した。続いて「新政権は南北関係復元の意志が強いので、北が対話のための条件を作れというメッセージだ」と話した。
鄭成長(チョン・ソンジャン)世宗研究所統一戦略研究院長は「北が挑発の中断で応えれば9年ぶりに南北和解・協力の時代が再開されるが、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が文大統領の手を振り払えばさらなる孤立が避けられないだろう」と述べた。
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