１台あたり平均数千万円もするイタリアのスーパーカー「ランボルギーニ」のデザインとコンセプトを取り入れた「ランボルギーニフォン」が１６日に発売された。

通信装備企業ＤＡＳＡＮネットワークスはこの日、韓国・英国・ドバイ・ロシア・中国の５カ国で「ランボルギーニフォン」シリーズの新作「アルファワン（ＡＬＰＨＡ－ＯＮＥ）」を発売すると発表した。韓国は１８日からオンラインを通じて予約購買申請を受ける予定だ。


今回発売された「アルファワン」は初めてのランボルギーニフォンではない。ランボルギーニの創業者フェルッチオ・ランボルギーニ氏の息子トニーノ氏が設立した「トニーノ・ランボルギーニ」が２０１３年からプレミアムスマートフォンを出している。


トニーノは２０１３年に初めてのランボルギーニフォン「アンタレス（Ａｎｔａｒｅｓ）」（約４３０万ウォン、約４３万円）を出し、２年後の２０１５年には後続作「８８タウリ（ＴＡＵＲＩ）」（約７００万ウォン）を発売した。しかし少量だけを製作し、一般の人には購買の機会がなかった。「トニーノ・ランボルギーニ」はスマートフォンのほか、５つ星級ホテルチェーンとレストランを運営し、ゴルフ用品・時計などを販売している。

「ベンチャー第１世代企業家」と呼ばれる南閔祐（ナム・ミンウ）会長が１９９３年に設立したＤＡＳＡＮネットワークスはＢ２Ｂ（企業間取引）事業に注力してきた。各種インターネット装備生産・販売事業でスタートしたが、最近は車両用通信・管制技術の開発に注力している。

南会長は昨年９月、「トニーノ・ランボルギーニ」と提携し、プレミアムスマートフォン市場進出を宣言した。南会長は「２５年間、Ｂ２Ｂ事業だけをしてきたが、残りの人生はＢ２Ｃ（企業・消費者間の取引）事業に取り組みたい」と語った。

Ｂ２Ｃ市場で最も重要な要素がブランドだと判断した南会長は名品ブランドのランボルギーニと提携することになった。スマートウォッチ、スマートバンドも近く発売する計画だ。

ＤＡＳＡＮネットワークスは今回新しく登場した「アルファワン」の企画・デザインおよびグローバル販売を総括する。トニーノと協力して「アルファワン」をデザインし、広報、マーケティングに対する全般的な戦略はＤＡＳＡＮネットワークスが企画した。

トニーノのＩＴ製品のグローバル独占事業権を保有するＤＡＳＡＮネットワークスの子会社コラシアが「アルファワン」のグローバル販売を総括する。「アルファワン」の製造はＯＤＭ（製造者開発生産）会社が担当する。

「アルファワン」の韓国での販売価格は約３００万ウォン（約３０万円）に設定される予定だ。ランボルギーニフォンの「アンタレス」と「８８タウリ」に比べると安い。１％の消費者を狙ったプレミアムスマートフォンだが、価格帯をやや下げてターゲット消費者層をもう少し拡大するという戦略だ。

「アルファワン」の最も大きな特徴は外観。手術用メスや高級ゴルフクラブのヘッドに使われる特殊合金リキッドメタルを採用した。外部の衝撃に強く変色もしない。裏のカバーはイタリアの職人が最高級イタリア産革を使って手作業で製作した。ランボルギーニの象徴もメタル装飾で入っている。ランボルギーニの自動車をモデルに製作された前作に比べると無難なデザインだ。

スマートフォンの「頭脳」と呼ばれるＡＰはクアルコムのＳｎａｐｄｒａｇｏｎ８２０を内蔵している。サムスン電子のギャラクシーＳ８はクアルコムのＳｎａｐｄｒａｇｏｎ８３５を搭載した。５．５インチＷＱＨＤアモレッド（ＡＭＯＬＥＤ）ディスプレーと４ＧＢ　ＲＡＭ、２０００万（裏）・８０００万（表）カメラを搭載している。

プリミアムフォンにふさわしく戦略も少数だけをターゲットにする。英国では代表的な高級デパートのハロッズが独占販売する。韓国では１８日、ロッテ百貨店に「ポップアップストア」をオープンして「アルファワン」を公開する予定だ。一般通信会社の代理店では販売せず「ランボルギーニ」ショッピングモールで１８日から予約できる。