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【コラム】習近平、トランプに何の話をしたのか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
習近平中国国家主席が最近、米中首脳会議でドナルド・トランプ米国大統領に言ったと報じられた「コリアは事実上、中国の一部だった(Korea actually used to be part of China)」という話には、実は驚きもしていない。韓中関係を「我田引水」式に解釈する中国人・台湾人が珍しくないからだ。『素顔の中国史』全5冊を著述した台湾歴史学者の柏楊は「中国は韓半島(朝鮮半島)を外侵から守ろうとして途方もない損失をこうむったが、何の請求書も突きつけなかった」として歴史的善意を強調する。

柏楊の言葉通り、明は壬辰倭乱・丁酉災乱(文禄・慶長の役)の時に派兵したことで財政難に直面し、ついに李自成の乱で王朝が倒され、結局満洲族に占領されたのが事実だ。満洲族の清は1840~1842年と1856~1860年の2度にわたるアヘン戦争で敗北し、西欧勢力の侵奪を余儀なくされ、1895年の日清戦争で決定的な打撃を受けて自尊心に傷まで負った。多くの中国人が経済成長と軍事力増強をへし折られた自尊心を回復する過程だと認識しているというのは広く知られた事実だ。

事実、国際政治学的な視点で見ると、明と清の派兵を善意とみるのは難しい。実状は中国が歴史的に韓半島(朝鮮半島)を「脣亡歯寒(協力関係にあるが、一方が滅びると一方も危うくなる)」関係と認識していたためだと思われる。1950年に韓国戦争(朝鮮戦争)を起こした北朝鮮が仁川(インチョン)上陸作戦で存亡危機に陥ると、建国から1年余りしか経っていない中華人民共和国が韓半島に派兵したのも同じ脈絡だと理解することができる。新生・中国が自身と対抗する国家や勢力と国境を接するまいとして無理やり軍隊を送り込んだということだ。中国が韓半島の平和と安定が自国の核心利益として現状維持を強調し続けてきたのも同じ線上と見てよいだろう。


ここで登場した「コリア」が韓半島(朝鮮半島)なのか大韓民国なのか、はたまた北朝鮮なのかは明確ではない。したがって、トランプが言う「コリア」が北朝鮮を意味する可能性もある。習主席が中国と北朝鮮の血盟関係を説明すれば理解可能だ。中国は国共内戦が佳境に入ると、1949年3月18日に朝鮮人で構成された人民解放軍3個師団を北朝鮮に「帰国」させる内容の「中朝秘密軍事協定」を結んだ。人民解放軍164個団は北朝鮮軍第5師団に、166個団は6師団に、独立15個団は7師団にそれぞれ改編された。これらは6・25南侵の主力を担った。実戦経験が豊富な朝鮮系中国人1万人で構成された166師団を率いて帰国した方虎山(パン・ホサン)は南侵過程で初めて漢江(ハンガン)を渡り、湖南(ホナム)地域を席巻した後、馬山(マサン)付近まで進撃して「英雄」の称号を受けた。このような歴史を見てみると、中国が北朝鮮を事実上自国の一部とみなしている可能性を排除することはできない。



【コラム】習近平、トランプに何の話をしたのか(2)

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