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<チャイナインサイト>不和説の習近平主席と李克強首相が繰り広げる「中南海南北の争い」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国が政治の季節を迎えた。24日から27日まで中国共産党第18期中央委員会第6回総会(6中全会)が開かれる。中国指導部の大々的な交代が予定された来年秋の第19回党大会を1年後に控えて開催される行事だ。自然に競争的な関係である序列1位の習近平国家主席と2位の李克強首相の力比べに注目が向かう。特に今年は経済運用をめぐる2人の間の不和説が絶えなかったため世間の関心は大きい。

権力争いはどの王朝にもあった。唐の時代の後半には翰林院学士と宦官の間の争いが激しかった。宮廷の南側には翰林院が、そして北側には宦官が布陣し、「南院北院の争い」と呼ばれたという。当時から1000余年の歳月が流れた21世紀の中国で、またも「南院北院の争い」という言葉が出ている。

話は5月初めにさかのぼる。5月9日の中国共産党機関紙・人民日報に特異なインタビュー記事が掲載された。見出しから目を引いた。「権威者が現在の中国経済を語る」。人民日報の記者が尋ねて権威者が答える形式だが、権威者が誰かについては一切明らかにしなかった。実際、人民日報に権威者が登場することがなかったわけではない。中国共産党が話すことがあれば登場していた。


最初は1946年5月に毛沢東の共産党と蒋介石の国民党が大陸の覇権をめぐり対立した国共内戦期間だった。後に明らかになったが、当時、人民日報に最初に登場した権威者は共産党の第1人者の毛沢東だった。これからも分かるように人民日報の権威者は実際に「権威」があふれる人物だ。今回登場した権威者は習近平主席の経済策士である劉鶴・中央財経領導小組弁公室主任と推定されている。

問題はインタビューの内容だ。1面以上の長いインタビューを通じて、この権威者は李克強首相を中心に進められる経済政策を辛らつに批判した。「わが国の経済潜在力は十分だ。浮揚政策を使わなくても(発展)速度はそれほど落ちない」。これは各種規制を撤廃し、大規模な金融緩和をして景気を活性化しようと力を注ぐ李克強路線を正面から否定したものだ。

この権威者はまた「一部の楽観論者が現在の中国経済状況をU字型またはV字型で見ているが、実際にはL字型段階に入った」とし「一部の経済指標が良くなったからといって喜々とするものではなく、また悪くなったといって当惑するものでもない」と分析した。これも李克強首相が見る中国経済状況とは違う判断だ。権威者が強調しようとしたのは、李克強首相の短期的な景気浮揚政策に反対し、今は長期的な体質改善のために力を注ぐ時という点だった。

これに対して現代版「南院北院の争い」という言葉が出てきた。習近平主席と劉鶴主任らが掌握した党中央は中南海の南側に位置しているのに対し、李克強首相がトップの国務院は北側に位置しているからだ。権威者が人民日報に登場したのは李克強首相に対する公開批判でないかという世間の声が出てくると、中国官房を背景とするインターネットメディアがその程度の意見の違いは常にあるものだとして急いで鎮火に乗り出した。



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