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トランプ発「韓国の安保大統領選挙」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米空母「カール・ビンソン」の乗組員が8日、南シナ海の海上で戦闘機出撃の準備をしている。「カール・ビンソン」は15日前後に韓半島海域に到着する予定。(写真=米海軍)

「4月韓半島危機説」が大統領選挙政局の変数に浮上している。歴代の大統領選挙でも大小の北朝鮮発安保変数が登場したが、今回は米国発の安保変数という点で従来とは様相が異なる。歴代の米政権のうち最も強く対北朝鮮強攻意志を表しているトランプ政権は最近、シリアを爆撃した直後、空母「カール・ビンソン」を電撃的に韓半島(朝鮮半島)周辺に再配備した。

こうした状況で北朝鮮が今週、故金日成(キム・イルソン)主席の誕生日(4月15日)を迎えて6回目の核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射のような大型挑発を敢行する場合、米国が対北朝鮮軍事行動に入るという「北爆説」が証券街に流布した。韓国政府は11日、これを公式的に否認し、速やかに対応した。支持率が高い文在寅(ムン・ジェイン)共に民主党候補と安哲秀(アン・チョルス)国民の党候補は、有権者に安保不安心理が広がれば状況に影響を及ぼすとみて対策の準備に入った。対策の核心は「右クリック」だ。

文候補はこの日、釜山(プサン)・慶南(キョンナム)日程を減らして急いで上京し、党の安保状況点検会議を主宰した。自身の安保思想に対するライバル候補の攻勢に先制的に対応したのだ。文候補は「北のいかなる挑発も容認しない。金正恩政権が自滅の道に進まないよう強く警告する」とし「韓半島でまた惨禍が発生すれば、国民の生命と国家の安危をかけて自ら銃を持って立ち向かう」と述べた。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備については「北が核挑発を続け、中国が北の核を抑止できなければ、THAAD配備が避けられなくなることを直視しなければいけない」と話した。また5党の代表および大統領選候補による「5+5」緊急安保非常会議の開催を公開的に提案した。


安哲秀候補もこの日、記者らに対し「北の核こそ韓国の安保において最も重要な問題」とし「北の核問題を解決するには同盟国である米国と連携しなければいけないと中国を説得する」と明らかにした。朴智元(パク・ジウォン)国民の党代表もこの日、中国外務省の武大偉韓半島(朝鮮半島)問題特別代表と会談し、「THAAD反対の党論を修正する必要性を感じている」と述べ、安候補を後押しした。

苦戦してきた保守陣営の候補も雰囲気の反転を狙っている。洪準杓(ホン・ジュンピョ)自由韓国党候補は臨津閣(イムジンガク)で発表した「保守大統合対国民要請文」で、「金正恩(キム・ジョンウン)政権を擁護する左派政権になれば、米国は我々と相談なく北を先制打撃する可能性がある」と主張した。劉承ミン(ユ・スンミン)正しい政党候補も「次の大統領が誰になるかによって韓米同盟が根本から揺れるかもしれない」と述べた。

世論調査の専門家は安保変数が大統領選挙構図を根本的に覆すほどの破壊力はないが、薄氷の接戦状況では変数になるとみている。オピニオンライブのユン・ヒウン世論分析センター長は「安保イシューが浮上する場合、文候補は保守候補に比べて中道層への外縁拡張に制約を受ける可能性があるという点で、安候補は吸収した保守層が再び保守候補側に離脱する可能性があるという点で、それぞれヤマ場を迎える可能性がある」と診断した。



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