崖っぷちに追い込まれたサッカー韓国代表のシュティーリケ監督(63、ドイツ)。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング95位のシリアを1-0で破り、取りあえず一息ついた。勝ち点3をつかんだものの、試合内容はすっきりとしなかった。
シュティーリケ監督が率いる韓国代表(FIFAランキング40位)は28日、ソウルワールドカップ(W杯)競技場で2018ロシアW杯アジア最終予選A組第7戦を行い、シリアに1-0で辛勝した。韓国はこの日の勝利で4勝2敗1分け(勝ち点13)となり、2位を守った。シリアは2勝3敗2分け(勝ち点8)。同じ組のイラン(5勝2分け、勝ち点17)はこの日、中国(1勝4敗2分け、勝ち点5)を1-0で破り、首位をキープしている。W杯最終予選では各組1、2位が本大会に直行する。
前半4分に決まった洪正好(ホン・ジョンホ、28、江蘇)のゴールがなければ、どういう展開になっていたか分からない。韓国は前半4分の得点でリードしたが、その後は苦戦した。後半ロスタイムにはシリアのシュートがクロスバーに弾かれる幸運もあった。サッカーファンはシリア戦の勝利の後にも「あたかもイモを100個ほど食べたような苦しさを感じる試合だった」と不満を表した。「勝ったような気がしない」「このままでは本大会に出ても3戦全敗するだろう」などのコメントもあった。
この日の試合を控え、元陸軍少将のユ・デウ元サッカー協会副会長は「シリア戦は退路がない戦闘と同じだ」と語った。ある代表選手の代理人は「主将の奇誠庸(キ・ソンヨン、スウォンジーシティ)は中国との第6戦で0-1で敗れた後、悔しくて涙を流した。シリア戦で敗れれば韓国サッカーの没落を意味するだけに、選手たちは悲壮な覚悟で臨んだ」と伝えた。内戦による死者が30万人を超えるシリアの選手たちも悲壮感は同じだった。それだけこの日の試合は両国にとって重要な一戦だった。
その間、李庭協(イ・ジョンヒョプ、釜山)をトップに置いて4-2-3-1のフォーメーションを維持してきたシュティーリケ監督は非難世論を意識したかのように、この日のシリア戦には21歳のFW黄喜燦(ファン・ヒチャン、ザルツブルク)を起用した。また、前半に4-2-3-1、4-1-4-1、3-4-3の3つのフォーメーションを試した。守備型MF奇誠庸(キ・ソンヨン)が3バックの真ん中でリベロになったりもした。
前半4分に先制ゴールが決まった時は韓国の快勝が予想された。しかし韓国はその後はむしろシリアの攻撃を受けた。前半30分、シリアの選手がゴール前でノーマークのチャンスを迎えたが、シュートがクロスバーを越えた。後半26分にはシリアの選手がGKと1対1の状況で強烈なシュートを放ったが、GK権純泰(クォン・スンテ)が顔で防いだ。この日、韓国とシリアのシュート数は13本対10本、枠内シュート数は6本対4本だった。
パク・ムンソンSBS(ソウル放送)解説委員は「シュティーリケ監督は非難世論を意識したように前半だけで3つのフォーメーションを使った。しかし慣れていないため精密さを欠いた」と指摘した。許丁茂(ホ・ジョンム)韓国プロサッカー連盟副総裁は「ネジが緩んでいるというか、序盤に得点した後さらに攻勢をかけるべきだったが、パスが途切れ、守備のミスも多かった」と指摘した。
2014年9月に就任したシュティーリケ監督は任期が2年7カ月を過ぎ、歴代最長寿監督になった。しかし最終予選では拙戦を繰り返している。
韓国は最終予選3試合を残している。うち2試合がアウェー戦だ。6月13日のカタールとの第8戦、9月5日のウズベキスタンとの第10戦を敵地で行う。8月31日には組1位のイランをホームに迎える。イランとの最近の対戦成績は4戦全敗だ。キム・ファンJTBC解説委員は「結果に関係なく中国とシリアを相手にこうした低調な競技力を見せたのは非常に残念だ。残り3試合の相手ははるかに強い。しかもアウェーが2試合もある」とし「戦略も単純で、選手掌握力も落ちるシュティーリケ監督が、残された期間に競技力を高めるのは容易でないとみられる」と述べた。ハン・ジュンヒKBS(韓国放送公社)解説委員は「事実上シリアに判定負けしたのと変わらない。シュティーリケ監督で続行するのは危ないと思われる。残り3試合の相手ははるかに強い」と話した。
この日、ソウルW杯競技場の観客数は収容規模(6万5000人)の半分にも達しない3万352人だった。ファンの反応を反映しているようだった。
◆監督の言葉
韓国代表のシュティーリケ監督=1-0で勝ったが、かなり厳しい試合だった。前半4分に先制ゴールが決まって良い展開になることを期待したが、パスのつながりなど期待するプレーが戻ってこなかった。後半には闘志と競技力が少し上がったが、最後の瞬間に危機を迎えた。幸運が伴った勝利だった。重要なことは勝ち点3を獲得し、ロシアW杯本大会に自力で進出できる順位を守ったという点だ。6月のカタール戦を控えて比較的長く代表チームの練習ができそうだ。
シリア代表のアルハキム監督=厳しい状況でもサッカーでシリアの国民に希望を与えるためにここに来た。最善を尽くして準備したが、決定力がなかった。チャンスは多かったが、結果に結びつかなかった。韓国の競技力は立派だったが、シリアも負けていなかった。内容の面では引き分けた試合だと考える。
シュティーリケ監督が率いる韓国代表(FIFAランキング40位)は28日、ソウルワールドカップ(W杯)競技場で2018ロシアW杯アジア最終予選A組第7戦を行い、シリアに1-0で辛勝した。韓国はこの日の勝利で4勝2敗1分け(勝ち点13)となり、2位を守った。シリアは2勝3敗2分け(勝ち点8)。同じ組のイラン(5勝2分け、勝ち点17)はこの日、中国(1勝4敗2分け、勝ち点5)を1-0で破り、首位をキープしている。W杯最終予選では各組1、2位が本大会に直行する。
前半4分に決まった洪正好(ホン・ジョンホ、28、江蘇)のゴールがなければ、どういう展開になっていたか分からない。韓国は前半4分の得点でリードしたが、その後は苦戦した。後半ロスタイムにはシリアのシュートがクロスバーに弾かれる幸運もあった。サッカーファンはシリア戦の勝利の後にも「あたかもイモを100個ほど食べたような苦しさを感じる試合だった」と不満を表した。「勝ったような気がしない」「このままでは本大会に出ても3戦全敗するだろう」などのコメントもあった。
この日の試合を控え、元陸軍少将のユ・デウ元サッカー協会副会長は「シリア戦は退路がない戦闘と同じだ」と語った。ある代表選手の代理人は「主将の奇誠庸(キ・ソンヨン、スウォンジーシティ)は中国との第6戦で0-1で敗れた後、悔しくて涙を流した。シリア戦で敗れれば韓国サッカーの没落を意味するだけに、選手たちは悲壮な覚悟で臨んだ」と伝えた。内戦による死者が30万人を超えるシリアの選手たちも悲壮感は同じだった。それだけこの日の試合は両国にとって重要な一戦だった。
その間、李庭協(イ・ジョンヒョプ、釜山)をトップに置いて4-2-3-1のフォーメーションを維持してきたシュティーリケ監督は非難世論を意識したかのように、この日のシリア戦には21歳のFW黄喜燦(ファン・ヒチャン、ザルツブルク)を起用した。また、前半に4-2-3-1、4-1-4-1、3-4-3の3つのフォーメーションを試した。守備型MF奇誠庸(キ・ソンヨン)が3バックの真ん中でリベロになったりもした。
前半4分に先制ゴールが決まった時は韓国の快勝が予想された。しかし韓国はその後はむしろシリアの攻撃を受けた。前半30分、シリアの選手がゴール前でノーマークのチャンスを迎えたが、シュートがクロスバーを越えた。後半26分にはシリアの選手がGKと1対1の状況で強烈なシュートを放ったが、GK権純泰(クォン・スンテ)が顔で防いだ。この日、韓国とシリアのシュート数は13本対10本、枠内シュート数は6本対4本だった。
パク・ムンソンSBS(ソウル放送)解説委員は「シュティーリケ監督は非難世論を意識したように前半だけで3つのフォーメーションを使った。しかし慣れていないため精密さを欠いた」と指摘した。許丁茂(ホ・ジョンム)韓国プロサッカー連盟副総裁は「ネジが緩んでいるというか、序盤に得点した後さらに攻勢をかけるべきだったが、パスが途切れ、守備のミスも多かった」と指摘した。
2014年9月に就任したシュティーリケ監督は任期が2年7カ月を過ぎ、歴代最長寿監督になった。しかし最終予選では拙戦を繰り返している。
韓国は最終予選3試合を残している。うち2試合がアウェー戦だ。6月13日のカタールとの第8戦、9月5日のウズベキスタンとの第10戦を敵地で行う。8月31日には組1位のイランをホームに迎える。イランとの最近の対戦成績は4戦全敗だ。キム・ファンJTBC解説委員は「結果に関係なく中国とシリアを相手にこうした低調な競技力を見せたのは非常に残念だ。残り3試合の相手ははるかに強い。しかもアウェーが2試合もある」とし「戦略も単純で、選手掌握力も落ちるシュティーリケ監督が、残された期間に競技力を高めるのは容易でないとみられる」と述べた。ハン・ジュンヒKBS(韓国放送公社)解説委員は「事実上シリアに判定負けしたのと変わらない。シュティーリケ監督で続行するのは危ないと思われる。残り3試合の相手ははるかに強い」と話した。
この日、ソウルW杯競技場の観客数は収容規模(6万5000人)の半分にも達しない3万352人だった。ファンの反応を反映しているようだった。
◆監督の言葉
韓国代表のシュティーリケ監督=1-0で勝ったが、かなり厳しい試合だった。前半4分に先制ゴールが決まって良い展開になることを期待したが、パスのつながりなど期待するプレーが戻ってこなかった。後半には闘志と競技力が少し上がったが、最後の瞬間に危機を迎えた。幸運が伴った勝利だった。重要なことは勝ち点3を獲得し、ロシアW杯本大会に自力で進出できる順位を守ったという点だ。6月のカタール戦を控えて比較的長く代表チームの練習ができそうだ。
シリア代表のアルハキム監督=厳しい状況でもサッカーでシリアの国民に希望を与えるためにここに来た。最善を尽くして準備したが、決定力がなかった。チャンスは多かったが、結果に結びつかなかった。韓国の競技力は立派だったが、シリアも負けていなかった。内容の面では引き分けた試合だと考える。
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