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予想されたチャイナリスク…韓国観光産業は市場多角化を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「容易なチャイナベネフィットに依存してきたが、来るべきことが来た」。

3日、韓国国内のホテル・免税店・観光業界は「旅行会社を通じた中国人観光客の韓国訪問全面禁止」措置の波紋を分析するのに忙しかった。専門家らは中国の今回のTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)報復を過度な中国依存を減らすきっかけにするべきだと助言した。シム・サンリョル光云大国際通商学部教授は「その間、『チャイナリスク』に関心が低かったが、これを契機に冷静に中国を眺める必要がある」と指摘した。

韓国観光公社によると、昨年韓国を訪問した外国人観光客1724万人のうち半分(46.8%)が中国人だった。団体中国人観光客が40%、残りの60%が個別観光客だ。ある旅行会社の関係者は「個別観光客60%の半分ほどが旅行会社を通じて韓国に来るが、この中国人観光客がすべて抜けると見るべきだろう」と予想した。


国内免税店業界も売上高12兆2700億ウォン(約1兆2000億円)の約70%が中国人観光客から生じると推定している。一部の化粧品企業は中国現地生産を増やす案を検討している。

中国人観光客がよく訪問する済州(チェジュ)は打撃がさらに大きいと予想される。昨年済州を訪れた外国人観光客360万3021人のうち中国人は85%だった。中国人を対象とする旅行会社のホ室長(36)は「今月だけで約10万人の中国人が済州旅行を取りやめたとみている」と話した。

済州道は3日午後、観光関連機関合同緊急会議を開いた。ヤン・ソンピル済州観光協会海外マーケティング室長は「東南アジア観光客誘致のためのチャーター機投入、日本路線の拡大などを政府に建議する」と述べた。

仁川(インチョン)観光公社によると、中国の化粧品製造および販売企業のCORZENグループは来月17日から4泊5日の日程で役職員4000余人の仁川褒賞観光などを計画していたが、3日に突然キャンセルした。韓国観光公社は今回の事態が発生する前から中国人観光客に依存した観光市場を多角化するため、今年は東南アジア・中東市場開拓を積極的に推進する計画を立てていた。東南アジアや中東などから昨年比11%増の720万人を誘致するという目標を設定した。しかしこの目標を達成しても中国人観光客が抜けた分を埋めることはできない。ホテル業界のある関係者も「東南アジアなどから観光客が増えるとしても、中国人観光客の空席を満たすには十分でない」とし「最近次々とホテルが建設されたが、将来は売却されるホテルも出てくるだろう」と懸念を表した。

中国が韓国観光産業をターゲットにするのは、自国への打撃が小さく韓国側の被害は大きいからだ。このため専門家は中国の報復が他の産業分野にまでつながる可能性は小さいと予想している。オン・ギウン崇実大経済学科教授は「韓国の対中国輸出の70%が中間財であるため、中国が自国産業への打撃を覚悟してすぐに動き出すことはない」という見方を示した。続いて「それでもリスクを減らすためには市場多角化に取り組む必要がある。中国の成長も減速している」と話した。中国は昨年、韓国の輸出全体の4分の1(25.1%)を占めた。輸入全体に占める比率も21.4%と最も多い。

イ・ドンボク韓国貿易協会通商研究室長は「中国は昨年末、世界貿易機関(WTO)加盟から15年経過して『市場経済地位』を得ようとしたが、米国の反対で実現しなかった」とし「この部分をテコとして活用し、国際社会で問題にする必要がある」と述べた。



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