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【時視各角】我々は戦争をしているのではない=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
次期政権の安定性という項目で統合と協力政治を語る安熙正が清算と怒りを叫ぶ文在寅より少しましに見える。最近の「善意と怒り」論争がその試験台だった。安熙正は「朴槿恵大統領も善良な意志で国民のために良い政治をしようとした。法と制度に従わず問題が生じた」〔19日の釜山(プサン)大学即席質問即答行事〕と話した。これを伝え聞いた文在寅は「安知事の話には怒りが欠けている。不正に対する怒りなしでどのように正義を正しく行うのか」と反論している。安熙正は「国家指導者の怒りは惨事をもたらす」と言った。文在寅は再び「怒りは定義の出発」と言うと安熙正は「正義の結論は愛」と対抗した。

この論争の後に安熙正は自分の所信のために心が傷ついた人々に謝罪すると言った。朴槿恵を悪の花であると信念化した人々が傷ついただろう。それでも安熙正の精神が間違っているとはみなさない。

すべての市民に善意で接して法を犯した分懲罰するという安熙正の考えは引き裂かれた民心を繋ぎ合わせるのに適した政治観だ。大統領弾劾政局は「朴槿恵の違法性」を審判することで留まるべきだ。「朴槿恵の悪意性」は証明できない。文在寅の怒りも朴槿恵が犯した違法性を罰するところまで使うのが適当だ。朴槿恵の存在全体を否定したり消滅させようとすれば朴槿恵の善意を信じる勢力と衝突するほかない。ソウル広場に太極旗の人波が突然増えた理由は何か。現場では「朴槿恵の違法は認めるが朴槿恵を魔女狩りするように悪の化身に追い込むのは耐えられない」という話を多く耳にする。正義を打ちたてるための怒りでも悪意を暴こうとするのは困る。怒りが憎しみを生み、憎しみがより大きな憎しみを生むだろう。そうなれば政治の破綻だ。政治がないところには選挙もない。そうなってはいけない。我々は戦争をしているのではない。


安熙正は釜山大学の行事で善意論の最後をこのようにまとめた。「誰かに反対しようとする政治では未来が開かれない。誰かを非難する存在として立っていたら自分の人生が非常にもったいない。」

チョン・ヨンギ中央日報コラムニスト



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