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【コラム】韓国、なぜ先進国の敷居を越えられないのか(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
ターゲッティ(Targetti)とフォーティ(Foti)のような学者は、このような離散現象に注目して、先進国グループだけに共有され経済成長に影響を及ぼす特定の「共通要因」があるとみて、これを「フロンティア的要因(frontier technologies)」と命名した。言い換えると、先進国グループで共有されているフロンティア的要因を経済内部に体化させることができなければ、いくら技術開発をして多くの要素投入をしても中進国と先進国間には「越えることのできない見えない壁」が存在するということだ。

それなら先進国を条件づけるフロンティア的要因とは何だろうか。法制定の効率性と事業部の独立性、政策的意志決定の透明性、腐敗防止の程度、政治家に対する公共の信頼などいわゆる「社会的信頼資本」が代表的な要因だ。世界経済フォーラムが発表した昨年の韓国の社会的信頼資本順位は司法府独立性69位、政府政策決定の透明性123位、政治家に対する信頼度94位など最下位圏だった。最近起きた崔順実(チェ・スンシル)国政壟断事態で一つ二つと明らかになっている大韓民国政府と法・政治制度の素顔を見ると、このような評価が一応納得できる。

検事の起訴や判事の令状棄却をそのまま信じることができずに何か他意があるに違いないと疑う社会、特定候補を支持あるいは批判したといってブラックリストに入り、青瓦台(チョンワデ、大統領府)高位層の判断がおかしくても一線の公務員が問題提起できない社会、企業が政権の要求を断ったという理由で税務調査や報復を恐れる社会は、絶対に先進国の仲間入りはできない。経済成績表が良好であるにもかかわらず、韓国が中進国にならざるを得ない理由だ。


問題は中進国としての現状維持も容易ではないという事実だ。基本的に中進国は一時的か存在しない概念であり、先進国のフロンティア的要因を体化できない経済は結局また後進国に落ちることになると考える学者は多い。もしこの主張に間違いがなければ、韓国経済の未来は絶対に楽観できない。

崔順実事態で起こった最近の混乱を単なる政治的逸脱と見なすのではなく、社会的信頼資本を構築するための重大事件として認識し、制度的廃止の覚悟を固めなければならない理由だ。(中央SUNDAY第517号)

ホン・ウンジュ/漢陽(ハンヤン)サイバー大学校教授



【コラム】韓国、なぜ先進国の敷居を越えられないのか(1)

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