韓国経済の将来に対して危機論と楽観論が交錯している。世界で最も速いスピードで高齢社会に進入し、「ヘル朝鮮」という単語が登場するほど青年失業と社会不安が深刻化しているという問題意識が危機論の根拠だ。
他方では強い反論がある。「ヘル朝鮮」は政治論理によって誇張されていて、世界中どの国に行っても総合的インフラを見る時、韓国に匹敵するような国はそれほど多くないという「誇らしい大韓民国論」だ。短期的な困難がないわけではないが、韓国経済がかつてそうだったように、今後もうまくやっていけるという肯定的な見解だ。
個人的にはこのような楽観論を心から信じたい。誰がなんと言おうと韓国は国内総生産(GDP)1兆4000億ドル規模の世界11位国家で、第1次経済開発5カ年計画が始まった1961年以来、数十年間持続的に高度経済成長を遂げてきた数少ない国という統計的客観性と自負心もある。
ところで何だろう、心の奥深くからもやもやと立ち上ってくる漠然としたこの不安は? GDP順位が11位なのになぜ海外投資家は韓国を先進国と認めないのだろうか。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社のMSCI(Morgan Stanley Capital International)指数で、韓国はなぜ万年新興国指数から抜け出すことができないのだろうか。世界経済フォーラム(WEF)や国際経営開発研究所(IMD)等が評価する韓国の総合的国家競争力は、なぜGDP順位より目に見えて低いのだろう。一体、先進国入りするための条件は何なのか。
かつて新古典学派は経済成長を労働と資本という核心要素投入の増加による結果だと考えた。ところが、労働と資本は投入量が増えれば限界生産性が下落するため、この二種類の事実が結びつくと先進国と後発開発途上国間の経済格差は時間が経つほど縮まるという自然な結論につながる。低開発国家の労働と資本の限界生産性、技術進歩率が先進国に比べてはるかに高いので、二つのグループ間の所得水準格差は時間の経過に沿って縮んだり順位が入れ替わったりするという予想だ。
これが一部経済学者が予想した「経済成長収束理論」であり、この理論が間違っていないなら、韓国経済は今後成長速度がやや遅くなものの、結局先進国入りするという必然的楽観論を期待することができる。
ところが一部の研究者が国別経済成長記録を現実的に検証した結果、新古典学派が主張する要素投入の増加による収束現象は、先進国と低開発国家グループそれぞれの内部だけで成立する「グループ内収束(intra group convergence)現象」である事実が発見された。それぞれのグループ内では1人当たりのGDP格差は縮小したり順位が入れ替わったりしていたが、欧米先進国やアジア・アフリカ・中南米グループの間には国民所得水準が収束するどころか徐々に広がる「グループ間離散現象(divergence phenomenon)」が観察されたのだ。(中央SUNDAY第517号)
【コラム】韓国、なぜ先進国の敷居を越えられないのか(2)
他方では強い反論がある。「ヘル朝鮮」は政治論理によって誇張されていて、世界中どの国に行っても総合的インフラを見る時、韓国に匹敵するような国はそれほど多くないという「誇らしい大韓民国論」だ。短期的な困難がないわけではないが、韓国経済がかつてそうだったように、今後もうまくやっていけるという肯定的な見解だ。
個人的にはこのような楽観論を心から信じたい。誰がなんと言おうと韓国は国内総生産(GDP)1兆4000億ドル規模の世界11位国家で、第1次経済開発5カ年計画が始まった1961年以来、数十年間持続的に高度経済成長を遂げてきた数少ない国という統計的客観性と自負心もある。
ところで何だろう、心の奥深くからもやもやと立ち上ってくる漠然としたこの不安は? GDP順位が11位なのになぜ海外投資家は韓国を先進国と認めないのだろうか。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社のMSCI(Morgan Stanley Capital International)指数で、韓国はなぜ万年新興国指数から抜け出すことができないのだろうか。世界経済フォーラム(WEF)や国際経営開発研究所(IMD)等が評価する韓国の総合的国家競争力は、なぜGDP順位より目に見えて低いのだろう。一体、先進国入りするための条件は何なのか。
かつて新古典学派は経済成長を労働と資本という核心要素投入の増加による結果だと考えた。ところが、労働と資本は投入量が増えれば限界生産性が下落するため、この二種類の事実が結びつくと先進国と後発開発途上国間の経済格差は時間が経つほど縮まるという自然な結論につながる。低開発国家の労働と資本の限界生産性、技術進歩率が先進国に比べてはるかに高いので、二つのグループ間の所得水準格差は時間の経過に沿って縮んだり順位が入れ替わったりするという予想だ。
これが一部経済学者が予想した「経済成長収束理論」であり、この理論が間違っていないなら、韓国経済は今後成長速度がやや遅くなものの、結局先進国入りするという必然的楽観論を期待することができる。
ところが一部の研究者が国別経済成長記録を現実的に検証した結果、新古典学派が主張する要素投入の増加による収束現象は、先進国と低開発国家グループそれぞれの内部だけで成立する「グループ内収束(intra group convergence)現象」である事実が発見された。それぞれのグループ内では1人当たりのGDP格差は縮小したり順位が入れ替わったりしていたが、欧米先進国やアジア・アフリカ・中南米グループの間には国民所得水準が収束するどころか徐々に広がる「グループ間離散現象(divergence phenomenon)」が観察されたのだ。(中央SUNDAY第517号)
【コラム】韓国、なぜ先進国の敷居を越えられないのか(2)
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