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【社説】政府は民生だけでも確実に取りまとめよ=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
大韓民国はいま苛酷な試練の時期を迎えている。大統領弾劾で国のコントロールタワーが空白状態と変わらない状況で安保と経済が一気に激しい渦に巻き込まれている。きのう米国大統領に就任したドナルド・トランプ氏が米国優先主義と保護貿易主義を再度明らかにしたことで状況はさらに緊迫している。米国は雪だるま式に増えた対中貿易赤字を口実に中国を圧迫し、中国は覇権拡張のために対抗している。韓国はクジラ同士のけんかに挟まれたエビの境遇になりかねない。

釜山(プサン)日本領事館前の少女像設置をめぐって拡大する韓日対立もやはり溝が深くなっている。日本はトランプ発のスーパードルの登場で為替相場が急騰落する渦中で通貨スワップ交渉中断を通知し、外国為替市場不安への懸念を生み出したのに続き、平昌(ピョンチャン)冬季五輪ホームページの独島(ドクト、日本名・竹島)表記の削除を要求し韓国との対立水位を高めている。中国との高高度防衛ミサイル(THAAD)をめぐる対立も絡まっている。限韓令の余波で中国人観光客の足が減り済州島(チェジュド)が直撃弾を受け、中国は非関税通商障壁まで高く積み上げている。

問題は憲法裁判所の判決で混乱収拾の出口が見えるまではこうした危機が続きかねない点だ。それなら黄教安(ファン・ギョアン)大統領代行体制がバランスを取って暴風雨を解決するほかはない。外部の問題も最善を尽くして対応すべきだが、当面民生問題だけは揺らぐことなく守るという意志を持って対応に出なければならない。


最も急がれるのは物価安定だ。統計庁によると昨年の消費者物価は0.97%の上昇にとどまった。指標だけ見ればややもするとデフレが心配になるほどだ。だが現実は違う状況だ。何より生活必需品価格と公共料金が相次ぎ上がっている。最近ダイコンとハクサイは2倍近く値段が上がり、さらには鳥インフルエンザの余波まで重なり卵価格の不安も続いている。

旧正月をわずか1週間後に控えた庶民は目の前がまっ暗だ。大変な時であるほど名節だけでも家族や親族と暖かく過ごすべきだが、不況の余波で所得は横ばいなのに物価ばかり急騰しているからだ。関税庁によると食品物価が上昇し、ダイコン、ニンニク、粉末トウガラシ、豚バラ肉、サンマなどを中心に輸入品の価格も1年前より大幅に上昇した。(中央SUNDAY第515号)



【社説】政府は民生だけでも確実に取りまとめよ=韓国(2)

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