野党に続き、「セヌリ党」も「財閥改革」に加勢した。「共に民主党」と「国民の党」がすでに財閥改革を1月の臨時国会で主要課題として全面に出して商法改正案の成立に注力するという方針を決めたことに続き、「セヌリ党」でも野党が推進する商法改正案の一部を受け入れなければならないという主張が力を増している。これに、文在寅(ムン・ジェイン)元民主党代表は「4大財閥の集中改革」カードを引き出すなど、大統領選候補も競争的に財閥改革に火をつけ始めた。問題は、これが言葉だけの改革であり、財閥だけを正すと経済がすぐにでも復活し、経済民主化を成し遂げて経済的正義を取り戻せるだろうというとんでもない錯覚が蔓延しているということだ。
多重代表訴訟制度、集中投票制の義務化、電子投票制の義務化、自己株式の処分制限、監査委員分離選出など商法改正案だけを見ても分かる。商法を改正しなければ、経済民主化を成し遂げることはできないという魔女狩り式主張の結果だ。すべてが大企業に対する過剰規制で、敵対的買収合併のリスクにさらされる副作用が懸念されるようなものだ。集中投票制や大株主議決権の制限などは先進国でも見当たらない過剰規制であり、1株1票の資本主義の基本原則に反するというのが専門家からの指摘だ。自己株式の処分は株主が決めるのは言うまでもない。親会社の株主が子会社の理事の責任を追及することができる多重代表訴訟制は、子会社の株主が有している株主権を侵害する恐れがあり、企業間独立経営の原則にも反する。電子投票制の義務化は、いわゆる直接民主主義を企業経営に導入しようと主張する学生会の規則のような雰囲気まで漂う。商法改正案として出されたものはすべてが同じだ。それ自体が反企業的感情を法制化しようとする試みに過ぎない。
政経癒着のすべてが財閥のせいのように追及しようとする文在寅前代表は尚更だ。歴代政府が財閥改革に失敗したという理由に、動員できるすべての措置を講じると主張している。商法改正案でなくとも持ち株会社の環境や規制強化、財閥経済犯罪者の市場からの退出、財閥の業種制限と路地商圏の保護のために検察などからなる「乙支路(ウルジロ)委員会」の構成、金産分離の強化、懲罰的損害賠償制度の導入、国民年金の株主権強化、財閥企業に対する租税減免の廃止などすべてを並べるのも難しい。さらに、財閥改革こそ新たな成長エンジンというので、財閥という名は結局のところ、韓国経済を亡ぼす魔女になってしまった。
政界や大統領選候補の主張はまるで財閥をなくせば、いかなる不平等も存在しない天国が到来するだろうとのことにほかならない。一部で主張している、いわゆる財閥がない国では、このようなすべての経済問題が解消されているのだろうか。日本、米国における貧富の格差はどのように説明するだろうか。スウェーデンのような国でみられる経済力の集中はどのように説明できるだろうか。文元代表が指摘する中小企業の低賃金問題だけを見ても分かるだろう。中小企業の低い生産性が低い賃金につながり、大・中小企業間の格差が広がっているのがそれだ。万が一、政界が実に中小企業の低賃金問題を解決しようとするなら、あらゆる補助金や過保護であふれている200社余りの中小企業に対する支援制度を全面修正して競争力を高めると主張するのが理にかなうだろう。
政治家が北欧州を引用しながらも、欧州諸国の企業が高い経済的自由を謳歌しているという事実にはなぜ目をそらしているのかも理解し難い。財閥を怪物や魔女として捉えて石を投げ、新自由主義なら無条件で批判するのが改革だと思う社会だ。政界や大統領選候補、そして講壇左翼の無知と蒙昧は国をどん底に突き落としている。
多重代表訴訟制度、集中投票制の義務化、電子投票制の義務化、自己株式の処分制限、監査委員分離選出など商法改正案だけを見ても分かる。商法を改正しなければ、経済民主化を成し遂げることはできないという魔女狩り式主張の結果だ。すべてが大企業に対する過剰規制で、敵対的買収合併のリスクにさらされる副作用が懸念されるようなものだ。集中投票制や大株主議決権の制限などは先進国でも見当たらない過剰規制であり、1株1票の資本主義の基本原則に反するというのが専門家からの指摘だ。自己株式の処分は株主が決めるのは言うまでもない。親会社の株主が子会社の理事の責任を追及することができる多重代表訴訟制は、子会社の株主が有している株主権を侵害する恐れがあり、企業間独立経営の原則にも反する。電子投票制の義務化は、いわゆる直接民主主義を企業経営に導入しようと主張する学生会の規則のような雰囲気まで漂う。商法改正案として出されたものはすべてが同じだ。それ自体が反企業的感情を法制化しようとする試みに過ぎない。
政経癒着のすべてが財閥のせいのように追及しようとする文在寅前代表は尚更だ。歴代政府が財閥改革に失敗したという理由に、動員できるすべての措置を講じると主張している。商法改正案でなくとも持ち株会社の環境や規制強化、財閥経済犯罪者の市場からの退出、財閥の業種制限と路地商圏の保護のために検察などからなる「乙支路(ウルジロ)委員会」の構成、金産分離の強化、懲罰的損害賠償制度の導入、国民年金の株主権強化、財閥企業に対する租税減免の廃止などすべてを並べるのも難しい。さらに、財閥改革こそ新たな成長エンジンというので、財閥という名は結局のところ、韓国経済を亡ぼす魔女になってしまった。
政界や大統領選候補の主張はまるで財閥をなくせば、いかなる不平等も存在しない天国が到来するだろうとのことにほかならない。一部で主張している、いわゆる財閥がない国では、このようなすべての経済問題が解消されているのだろうか。日本、米国における貧富の格差はどのように説明するだろうか。スウェーデンのような国でみられる経済力の集中はどのように説明できるだろうか。文元代表が指摘する中小企業の低賃金問題だけを見ても分かるだろう。中小企業の低い生産性が低い賃金につながり、大・中小企業間の格差が広がっているのがそれだ。万が一、政界が実に中小企業の低賃金問題を解決しようとするなら、あらゆる補助金や過保護であふれている200社余りの中小企業に対する支援制度を全面修正して競争力を高めると主張するのが理にかなうだろう。
政治家が北欧州を引用しながらも、欧州諸国の企業が高い経済的自由を謳歌しているという事実にはなぜ目をそらしているのかも理解し難い。財閥を怪物や魔女として捉えて石を投げ、新自由主義なら無条件で批判するのが改革だと思う社会だ。政界や大統領選候補、そして講壇左翼の無知と蒙昧は国をどん底に突き落としている。
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