今年は中国内需市場を狙った輸出戦略を立てるのが有利だとの主張が出てきた。特に中小企業が中国市場を攻略するタイミングだという助言だ。昨年韓国の輸出企業は中国市場で苦戦を免れなかった。実際に昨年１～１１月基準の対中輸出は前年同期比１０．９％減少した。だが今年は変わる見通しだ。ＫＯＴＲＡ中国事業団のチョン・ファンウ博士は「国際原油価格上昇と内需反騰で今年中国は６％後半台の成長率を記録するだろう」と予想する。

業種別で見れば石油化学製品、鉄鋼、機械、設備、食品、消費財の輸出が昨年より改善されるものとみられる。該当業種の輸出企業が発効３年目の韓中自由貿易協定（ＦＴＡ）を積極的に活用するならば輸出規模を拡大できるというのがチョン博士の助言だ。ＫＯＴＲＡのキム・ジェホン社長も４日に中国・杭州で新年最初の貿易投資拡大戦略会議を開催し、「中国内需市場の新産業・環境関連需要を集中攻略しなければならない」と述べた。中小企業の場合、対中輸出戦略は選択ではなく必須だ。国際貿易研究院のチャン・ヒョンスク企業競争室研究委員は「中国は多品種少量生産が可能な中小企業に有利な環境」と話す。実際に一般水をアルカリ水に還元する浄水器を製造する中小企業のＫＹＫキム・ヨングィ還元水は中国に支社もないのに中国の電子商取引サイトのアリババを活用して昨年３０万ドル相当の製品を中国に輸出した。

大企業が進出しレッドオーシャンと考える中国の特定市場も隙間を攻略すれば勝算がある。


歯科用インプラントを製造する中小企業デンティスは価格に比べ品質が良い製品に医療サービスまで同時に提供する差別化戦略で昨年約３００万ドル規模のインプラントを輸出した。チャン・ヒョンスク研究委員は「中国が飽和市場という考えは固定観念。差別化された戦略を立てて販売チャンネルを確保すれば中国市場は依然としてブルーオーシャンになりうる」と話した。