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【社説】国民意識と逆行するレベルの低い韓国政治

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ろうそく革命の成功要因は事実性・平和性・制度性と言えよう。崔順実(チェ・スンシル)が使ったタブレットPCを証拠として提示し(事実性)、数百万の群衆が2カ月間集まりながらも血一滴すら流さず(平和性)、憲法によって秩序整然と進められた弾劾(制度性)が国民の政治水準の高さを見せつけた。ところが、年の暮れの韓国政界は事実よりは陰湿な攻撃、平和よりは破壊、制度よりはその時の風向きによってころころとその姿を変えている。

ソウル瑞草(ソチョ)甲の李恵薫(イ・へフン)議員は数日前、「(自身の地方区競争者である)趙允旋(チョ・ユンソン)文体部長官が崔順実を女王様のように仕えていたという財閥夫人の証言があった」と暴露し、趙長官から名誉毀損の容疑で訴えられた。趙長官は「千回万回聞かれても私の返事は同じだ。崔順実という人は知らないし、話したことも会ったこともない」と反発した。三選議員と現職長官がやれ「女王様のように仕えて」やれ「千回万回聞かれても」などと極端な表現を動員して戦うようにして食って掛かっている様子は醜悪この上ない。李議員の主張は事実かどうかを離れて情報提供者の身元を明かさないまま、「違うならお前が証拠を出してみろ」式の暴露という点で陰湿な攻撃政治の臭いを漂わせている。また、忠清南道陰城(チュンチョンブクド・ウムソン)が地方区のセヌリ党・慶大秀(キョン・デス)議員は「潘基文(パン・ギムン)国連事務総長がお決めになる道で、共産党でさえなければどこへでもついていく」と話した。国民の代表たる国会議員が、自身の政治的進路を国益や政策哲学ではなく、特定の人に対する忠誠心で決めるなどとはとんでもないことだ。

「共に民主党」が李承晩(イ・スンマン)・朴正熙(パク・チョンヒ)大統領を新年初日の参拝対象から外すと発表したことも、その本音が透けて見えている。朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾を契機に支持層結集がやりやすくなると、「親日・独裁清算」フレームで大統領選挙を戦おうとする腹積もりだ。だが、政権継承政党を自認しながら大韓民国の歴史性と国家の継続性を否定する自己矛盾に過ぎない。8月、秋美愛(チュ・ミエ)代表が国民統合のためだとして李承晩・朴正熙の墓地を訪れたことはどのように説明するつもりだろうか。民主党の「甘ければ飲み込み、苦ければ吐き出す」式の風見鶏的な態度を鼻持ちならないと考える人は少なくないだろう。

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