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「韓国、THAAD配備撤回すれば大きな失敗に」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾訴追案が可決された影響で、韓米両国政府が合意した高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の配備まで影響を受けてはいけないとトマス・ハバード元駐韓米国大使が明らかにした。ハバード氏は米国内の韓米友好増進のための非営利団体「コリアソサエティー(THE KOREA SOCIETY)」の理事長を務めている。ハバート氏は今月12日、中央日報とのインタビューで「THAAD配備の撤回は大きな失敗になる」としながら「新しく登場するトランプ政府に対して韓国が取る選択として良い措置ではない」と強調した。

ハバート氏は「THAAD配備撤回は韓米同盟を弱める象徴として受け取られかねない」と明らかにした。ハバート氏は朴大統領の弾劾訴追案可決について「盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領に対する弾劾案可決の時とは状況が違ってその時より(弾劾を支持する)韓国の世論がもっと大きい」として元大使としての印象を明らかにした。ハバート氏は盧武鉉元大統領が弾劾危機に直面した2004年に駐韓米国大使を務めていた。

--政治的空白によってTHAAD配備が影響を受ける可能性は。


「韓国政府は計画通り進めると明言している。朴大統領が弾劾されれば大統領選挙を通じて新政府が樹立するが、私としては新政府がTHAAD配備の重要性を理解することを望む。韓国の安保に重要なだけでなく、中国が韓米同盟の運営に介入することを許してはいけない。配備決定が変更されれば同盟に害になる。そうなれば(中国が同盟に介入する)不幸な先例を残すことになる」

--中国政府がTHAAD配備に反対する意図は。

「中国は軍事的側面から部分的に自国の安保にある程度脅威を感じているようだ。だが、THAAD配備の反対は全面的に政治的だ。中国はTHAAD配備が韓米同盟を強化すると見なしている。防御のため、また象徴的側面から見てもだ。中国はこれを望んでいない」

--盧武鉉元大統領が弾劾された時と比較すると。

「盧元大統領に対する弾劾案は憲法裁判所が棄却して大統領職に復帰することができた。その時も私が大使だった。しかし今度は状況がかなり異なる。私の考えでは状況がはるかに大きい。盧元大統領に対する弾劾は政治的だった。保守政党が盧元大統領を大統領から下ろそうとしたが世論は盧元大統領側についていた。今回、世論は明らかに朴大統領に反対している。このため当時と(弾劾)の動力が異なる」

--韓国国民が盧元大統領の時とは違い、怒りを強めている理由は。

「韓国人にとって『影の女性(shadowy woman)』が大統領に大きな影響を及ぼしていたことが気に障ったようだ。マダム・チェ〔崔順実(チェ・スンシル)〕は公式の職責を持っていないにもかかわらず毎日のように青瓦台(チョンワデ、大統領府)にいて大統領が決定を下す時に手助けしたということに対して韓国国民が怒ったものと考える。また、彼女の娘が大学に入学する時に何らかの待遇を受けたことが癇に障ったようだ。情緒的な側面がある」

--韓国は現在、大統領が業務を行うことができない“不在状態”だが、韓米関係にはどんな影響があるだろうか。

「タイミングが良くない。米国は新しい大統領が就任するが韓国は不確実性が続く。そのため新しい協力関係をスムーズに始めることがやや難しい。また、北朝鮮が憂慮される。韓国の政治的空白期間は北朝鮮の対応を複雑にさせるおそれがあり、北朝鮮はこれを悪用しようとするだろう。だが、何よりもこれは(米国が介入してはいけない)韓国国内の問題だ。盧元大統領に対する弾劾案が可決された時、私は大使として、米国に対して韓国政府はずっと稼働中だと知らせた。高建(コ・ゴン)首相が政府を率いていたではないか。韓米関係は固い制度的基盤の上に立っている。今回の事態も一時的な問題に過ぎない」



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