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「韓米FTA再交渉は不可避…鉄鋼・化学など新たな戦略立てねば」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ドナルド・トランプ次期米大統領が就任すれば米政府が韓米自由貿易協定(FTA)改定を要求するという国策研究機関の見通しが出てきた。ただし韓米FTAの全面破棄よりは一部条項を修正しようと主張する可能性が大きいと予想される。

産業研究院は20日、「トランプ経済政策の影響と対応案報告書」でトランプ政権が▽法律サービス開放拡大▽関税撤廃スケジュール調整▽知的財産権監視強化――などを要求するだろうと予想した。産業研究院のムン・ジョンチョル副研究委員は「韓米FTAのような事案を大統領個人が独断的に決めるのは難しい。韓米FTA破棄の可能性は大きくない」と説明した。保護貿易主義強化の流れは避けられない見通しだ。ムン副研究委員は「最も確実に予測可能なのは保護貿易主義の復活だ。トランプ政権は報復関税のような貿易救済措置を積極的に施行するだろう」と話した。

これは韓国の主要輸出業種に悪材料になるほかない。産業研究院は米国側の高率関税賦課などにともなう影響を受ける業種として鉄鋼、化学、白物家電を挙げた。自動車産業は品質、安全規制のような技術的貿易障壁強化に直面するものと予想した。情報通信技術(ICT)分野もやはり保護貿易主義の影響を避けるのは難しいものとみられる。産業研究院は「半導体、スマートフォンなど企業間特許訴訟が進められている分野でトランプ政権が米国企業の手を上げる可能性が大きい」と予想した。ただ米国と日本が主軸となった環太平洋経済連携協定(TPP)が破棄されれば、これに参加しなかった韓国には利益になる可能性がある。ムン副研究委員は「TPPが撤回・延期されれば韓国が対米貿易で日本に対する優位を継続することができる」と説明した。


◇チリとのFTA改定交渉開始

産業通商資源部の周亨煥(チュ・ヒョンファン)長官は18日にペルーのリマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議出席後にエラルド・ムニョス外相とFTA改定交渉の開始を公式に宣言した。

2004年に発効した韓国とチリのFTA以降、両国間の貿易規模は約4倍、貿易品目は2.4倍に増加した。だがチリは中国と2006年に、日本と2007年に相次いでFTAを締結し、韓国の「先取り効果」が減った。その上、サービス、投資などに対する最新グローバル規範を反映できておらず改善の必要性が提起された。韓国は譲許(一定税率以上で関税を上げないようにすること)品目から除外された冷蔵庫、洗濯機に対する関税引き下げを推進する。代わりにチリはリンゴ、ナシなど一部農産物の市場開放を要求する可能性が大きい。韓国政府は農家の影響を最小化する方向で交渉に臨む方針だ。



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