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【噴水台】うんざりする「上命下服」文化=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近、韓国で最もよく出てくる質問はおそらく「本当に知らなかったのか」だろう。青瓦台(チョンワデ、大統領府)秘書室にも尋ね、国会に出席した長官にも尋ねる。「本当に『その人』を知らなかったのか」と。「知らなかった」と言えば免れると思っているようだ。しかし実際に重要な質問はまだ出ていない。「なぜ目を閉じて口を閉じていたのか」という、より根本的な質問だ。

この数年間とうてい理解できないことが起きている間、朴槿恵(パク・クネ)大統領を近くで補佐した青瓦台秘書室や内閣を含めて問題を提起した人は劉震竜(ユ・ジンリョン)前文化体育観光部長官ほどだ。劉前長官は国務会議で所信発言をし、長官としての権限を守ろうとしたところ、免職という類例のない不名誉な退陣をした。教科書的に見ると不当な命令やうなずきにくい決定なら、「その人」の存在に関係がなく誰であれ劉前長官のように上の人たちの意に反する発言をするべきだった。しかし「上の人の気分を害してはいけない」という浅はかな処世術が幅をきかす現実では誰も口にしなかった。最側近と見られた禹柄宇(ウ・ビョンウ)前青瓦台民情首席秘書官や安鍾範(アン・ジョンボム)前政策調整首席も同じだ。事件がふくらんだ今では積極的な「反逆者」として縄に縛られる身分になったが、その間は大統領をもてなす処世でむしろ世間からうらやましがられてきた。直言した人は首を切られ、不法であっても上の命令をそのまま受け入れる人は好まれるため、すべて処世術を云々しながら目と口を閉じたようだ。

国のお金を受ける公職者という人たちがこのように次々と要職に登用され、虎の威を借る狐として国を滅ぼしてきたことが、私は「その人」の操縦を受けた疑いがある大統領や「その人」の存在よりもさらに奇怪で恐ろしい。大統領や「その人」は一人だけだが、このようなことはいつでも繰り返されるからだ。


国がこれほど崩壊したのはもちろん全面的に大統領のせいだ。「その人」の存在を徹底的に隠した嘘、直言する人をそばに置かなかった無能さは、いかなる弁解も通用しない。しかしこの際、我々の社会に依然として根深く残っている軍隊式の「上命下服」文化も見直したい。国を滅ぼした共犯が特に罪の意識もなく不法・違法的行為をして地位を維持できたことも、別の見方をすれば「上命下服」という心理的防壁あったから可能だったということだ。不乱で静かであるだけの組織には未来がない。騒がしくしよう。

アン・ヘリ・ライフスタイルデスク



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