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【取材日記】創造経済が失敗した本当の理由=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
過去の大統領選挙の際に政治部で取材をしながらいわゆる親朴の核心人物に尋ねたことがある。創造経済とは何ですか。初めは伝統産業と最新技術を融合させた「スマート・ニューディール(Smart New Deal)」を韓国語で解釈したものだと言った。具体的に説明してくれと言うと、衛星利用測位システム(GPS)技術でナビゲーション産業を育てたことが創造経済だと言った。数日後に再び聞いてみると、ケンポナシの木を育てる農家が大企業の二日酔い解消飲料用に原料を供給することが創造経済だと言った。その後、歌手PSYの『江南(カンナム)スタイル』が創造経済の成功事例として固定した。

経済民主化公約の一つだった基礎年金も同様だ。選挙前には65歳以上の高齢者に例外なく20万ウォンずつ(約1万8000円)支給すると言っておきながら選挙後は財源問題にぶちあたった。この時も担当者は「原案にたくさんの変更が入ったので話し合いが必要だ」「私が作ったのでなく今海外にいる誰々が作ったものだ」等、明快な答えを聞くことができなかった。実際、答えはなかったようだ。最近、JTBCが入手した崔順実(チェ・スンシル)ファイルの中の「雇用福祉業務報告参考資料」(2013年1月28日)がその証拠だ。この文書は基礎年金案に対して「第1案は国庫負担が重くなる可能性があり、第2案は高齢者世代に基礎年金を支給するために国民年金を流用しているという誤解をもたらしかねない」とし「早く最終案を決定するように」と求めている。基本計画と設計図のない公約が大統領選挙で高齢者層の票を大いにかき集めたというわけだ。

折に触れて政府がそこまで一貫して強調してきた「創造経済」と「経済民主化」が執権4年目が過ぎようとしている今もなぜ十分に理解できないのか不思議に思っていた。振り返ってみると、最初から明確な概念や計画、合意がなかったからだという気がする。何より、朴槿恵(パク・クネ)政府のスローガンとも言える「原則と信頼」がなかった。


企業との関係を見ただけでも分かる。ミル・Kスポーツ財団を通じて大企業に事実上の「強制出資」をさせていた情況と陳述が次々と明るみになっている。何社かに事情を聞いてみると「私たちだけ(出資から)外れて目をつけられたらかなわない」(A企業)、「スポーツ人材育成のためというのに出さない名分がなかった」(B企業)、「OO億を出せというからもう少し額を下げてほしい、他社と分けて出すと言ったら顔色がさっと変わった」(C企業)等の言葉が次から次へと出てきた。特に、政府はSK・ロッテ・CJなどには企業のアキレス腱であるオーナーリスクを巧妙に悪用した。資金を出す企業がこれを知らなかったとでもいうのだろうか。表面的には原則と信頼を強調しながら裏で痛いところを突く「たかり」に近い徴収をしていた政府を誰が尊重できるだろうか。数年間、国の経済が厳しい根本的な原因は、国会に係留中の経済活性化法のせいではなく、政府に対する信頼が崩れてしまったためだ。

イ・ソア経済企画部記者



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