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<釜山国際映画祭>新海誠監督『君の名は。』で参加

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

釜山国際映画祭でアニメ『君の名は。』を公開した新海監督。(写真=ラ・ヒチャン、STUDIO706)

「『こんなこと起きなければ良かったのに。あしたまたこんなことが起きるとしてもおかしくない。こんなことを防ぐために私が何かできなかっただろうか』。2011年の東日本大震災を体験し日本人ならばだれでもこう考えただろう。その祈りと思いをこの作品で1カ所に集めたかった」。

日本アニメのスター監督の新海誠監督(43)が第21回釜山(プサン)国際映画祭を訪れた。東日本大震災にモチーフを得た新作アニメ『君の名は。』を引っさげてだ。作品は巨匠監督の新作を公開するガラプレゼンテーション部門に招かれた。

8月に日本で封切られた『君の名は。』は公開39日目の今月3日に観客1000万人、劇場収入130億円を突破し、今年の日本の映画界最高興行作となり歴代アニメ興行5位に上がった話題作だ。『千と千尋の神隠し』(2001)、『ハウルの動く城』(2004)『もののけ姫』(1997)など日本アニメの神的存在と呼ばれる宮崎駿監督の作品以外で劇場収入100億円を超えた初のアニメで日本では格別な関心を集めている。


9日に釜山の東西大学センタムキャンパスで開かれた記者会見に出席した彼は「記録的な興行が信じられない」という話で口を開いた。「観客がこの作品をどのように受け入れているのか、この作品で私が何を成し遂げたのかまだすべて把握できていない」ともした。

作品は糸守という田舎に住む少女の三葉と東京に住む少年の瀧が互いの体がたびたび入れ替わり、糸守村に近づく災害を防ぐために時間を超え孤軍奮闘する話を描く。その過程で人と人、記憶の「つながり」を重点的に描かれる。

「東日本大震災をめぐり1000年に1度の災害だと話す。言い換えれば1000年前にもそんな事件があったという話だ。それを体験した当時の人たちが後代に警告のメッセージを残したのに、私たちはそれをすっかり忘れていたという思いがした」。演出の弁だ。

この作品の成功で2013年に引退した宮崎駿監督の後継として名が上がっていることに対しては「あの方の業績はだれも到達できない水準だと考える。宮崎監督のように老若男女を問わず日本の国民だれもが楽しみながらも、その中であるメッセージを感じられる作品を作るにはどうすべきか、私がそのような幅を持つ監督なのか悩んでいる」と話した。

新海誠監督は『秒速5センチメートル』(2007)、『言の葉の庭』(2013)など、思春期の少年少女、若い男女の日常で展開されるファンタジーを特有の叙情的で繊細な感性で描き出し韓国でも幅広いファン層を確保している。特に光を繊細に表現する画法で「光の作家」とも呼ばれる。デビュー作である短編『ほしのこえ』(2002)では制作の全過程を1人で作業する「1人制作システム」でも注目された。『君の名は。』は来年1月に韓国で公開予定だ。

この日の記者会見には男女主人公の声を務めた俳優の上白石萌音と神木隆之介もともに参加した。





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