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韓国映画『釜山行き』観客動員1000万人突破…興行成功の3つの条件

ⓒ ISPLUS/中央日報日本語版

映画『釜山行き』

韓国映画『釜山(プサン)行き』(ヨン・サンホ監督)の興行が成功した背景には3つの作戦があった。

『釜山行き』が公開19日目の今月7日、累積観客数1000万人を突破した。ことし公開された映画の中で最高の興行作であり、ことしに入って初めて「1000万クラブ」に加入した映画になった。韓国映画では14本目となる「1000万映画」だ。『釜山行き』の興行が成功した背景には高度な戦略があった。

正式公開日(7月20日)を控えて大規模な有料試写会で事前の観客集めを行った。変則公開という小手先の技を使ったと映画界からは批判の声も上がったが、興行には大きな助けになった。『釜山行き』は先月15日から17日までの3日間、ソウルや釜山など全国の主要劇場約140カ所で毎日2~3回の大規模有料試写会を行った。その結果、公開前に約56万人の観客を動員した。そのおかげで前売り率が上昇して1位となり、広報でこれを積極的に活用した。高い前売り率は公開1~2週目においては興行成績に直接的な影響を及ぼす。実際、『釜山行き』は90%台の圧倒的な前売り率を記録して公開と同時に累積観客数が垂直上昇する効果をあげた。先月20日のオープニングスコアは87万2135人で歴代最高を記録した。その勢いで公開2日には200万人を越えた。


カンヌ映画祭出品作という口コミ効果も序盤でうまく作用した。『釜山行き』は5月に開かれた「第69回カンヌ国際映画祭」ミッドナイトスクリーニング部門に公式招待された。リュミエール劇場で上映された当時、現地で爆発的な反応を得た。上映が終わった午前2時、5分間のスタンディングオベーションが続き、当時のこの熱気が国内にそのまま伝えられて公開前から観客の期待を高めた。1000万プロジェクトは、事実上、カンヌから始まったことになる。

運も良かった。『釜山行き』の一週間前に公開された米映画『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(原題『Now You See Me 2』)を除き、ほぼ同時期に正面対決するような大きな映画がなかった。強力なライバル作がないので、上映館も多く確保できた。公開日の上映スクリーン数は1567個で韓国映画で歴代最多を記録した。スクリーン独占で指摘を受けた1000万映画『バトル・オーシャン/海上決戦』を上回る。公開第一週には1609個のスクリーン数を占めた。当時、スクリーン数2位だった『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』よりも969個多い。そのうえ、今夏韓国映画ビッグ4(『釜山行き』『トンネル』『徳恵翁主』『仁川(インチョン)上陸作戦』)の中で公開一番乗りを果たして観客集めに成功した。

実写映画デビュー作で1000万突破という奇跡を起こしたヨン・サンホ監督は「これほどの興行を収めることができるとは予想していなかった。観客の熱い応援があったからこのような奇跡が起こせたのだと思う」と明らかにした。また、同作で初めて「1000万俳優」のタイトルを得た俳優のコン・ユは「『釜山行き』を愛してくださった1000万人の観客の皆さんに心から感謝したい。今後もおごることなく一生懸命演じていきたい」と感想を伝えた。



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