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【社説】度を越した中国のTHAAD反対世論戦

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国が全方向的な韓国圧迫に出た姿だ。中国で予定された韓中の学術行事や韓流ドラマのファンミーティングが中止になるかと思えば、中国ドラマから韓国人の俳優が出てくるシーンも削除された。また韓国企業人の中国の出入りを便利にする商用複数ビザの発行は要件が強化されて事実上の中断ではないかという話が出ている。国連では北朝鮮の弾道ミサイル発射に対する糾弾声明が、別の声を出す中国によって採択されずにいる実情だ。テーブルの上に韓国を困らせることのできるあらゆるカードを出しておいて、あれこれテストしているように思われる。

さらに深刻なのは中国メディアの「韓国たたき」世論戦だ。暴言水準の環球時報は別にして、今は中国共産党機関紙の人民日報が朴槿恵(パク・クネ)大統領まで批判に出た。人民日報は最近4本のTHAAD(高高度ミサイル防衛)体系への反対シリーズ文を相次いで掲載した。国際問題に対する見解を明らかにする「鍾声」というペンネームのコラムを通じてだ。先月29日の1本目では沈痛な代価があるだろうという圧迫、1日にはTHAAD配備が(韓国)自身を焼く結果を生むという呪いに続き3日には「韓国の最高指導者は慎重に問題を処理し、小貪大失で自国を最悪の状態に陥れることを避けよ」として、そうでない場合は「韓国が攻撃の目標になる」というのは度を越した脅迫性発言をはばからなかった。無礼だという指摘を避け難い。

私たちは中国と同じ主権国家だが一方では中国を「大きな国」だと考えている。土地が広く人も多いためでもあるが、心遣いや行動でより包容的だろうという期待を持っている。しかし最近のTHAAD反対に見られる中国の形態は、果たして中国が米国と共に世界をリードしていけるG2国家としての資質を持っているのかについての疑いを持たせる。中国の度を越した世論戦が韓国の「THAAD反対」世論をそそのかし、THAAD配備を撤回させようとする目的達成に汲々とした挙げ句、韓中の間に守るべき最低限の尊重と信頼の態度までも裏切るのではないかと思うとはなはだ心配になる。

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