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<チャイナインサイト>中国にとって隣国は交渉ではなく管理の対象だ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国内の中国研究者が最も多く受ける質問は恐らく「中国はいったいどんな国なのか」ではないかと思う。曖昧さが中国の代名詞として作用するケースが多いためだ。中国は北核に反対して国際社会の対北朝鮮制裁には参加しながらも、北核を防ぐための高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の韓半島(朝鮮半島)導入には反対の声を惜しまない。極めて二重的だ。何が中国の本心なのか。不確実性にあふれる中国の外交形態はどのように読み解くべきなのか。

中国の習近平国家主席が先月25日ロシアのウラジミール・プーチン大統領と北京で会って声を1つにした。THAADの韓半島配備に「強く反対する」というものだった。そのような中国が5日前の20日頃には対北朝鮮制裁の履行報告書を国連に提出した。通常よりも足速い動きだという評価が出た。北朝鮮問題に対する明と暗を同時に見せている。

中国の周辺国外交は「親・誠・恵・容」の4字で要約される。隣国と親しく過ごして誠実に対応し、恩恵を与えて包容するということだ。しかし中国は南シナ海問題をめぐってフィリピン・ベトナムなどと対立している。習近平主席の「親・誠・恵・容」宣言はむなしいこだまのように聞こえる。このような中国の行動をどう理解すべきなのか。


長年、中国と中国人にあらわれる反復的な行動パターンを観察した結果、大きく分けて3つの要素が中国の外交形態を決めているものとみられる。中華思想と現実主義そして利益追求がまさにそれだ。まずは中華思想を見てみよう。これは数千年の中国の歴史の中で中国人の頭の中に一貫して流れている思想だ。中国は自身を「中華」あるいは「華夏」といって自らを高めた一方、周辺の他民族は「夷狄」とさげすんだ。これを中華思想または華夷思想という。

「華」と「夏」は中原地域の漢族を指し示しており文化的に優れた民族であることを意味する。一方で「夷」は文化水準が低い周辺民族を示す言葉で、東西南北の方向を通じて区別された。華夷思想は徹底した漢族中心主義だ。その結果、異民族に対する手段としては蛮夷として蛮夷を排除する「以夷制夷」の方法がしばしば利用されたりした。

このような漢族中心主義は周辺国との関係で独特の特徴を見せている。中国は表面的には隣国と善良に過ごして隣国とパートナーとして過ごす(与党隣為善以隣為伴)という点を強調する。しかし中華思想が身についた中国は隣国を交渉の対象とは見ない。交渉は地位が対等な時に行われることだ。中国の地位が優れるとみている中華思想の認識の中では、周辺国との交渉というのは妥当ではないのだ。周辺国は交渉ではなく管理の対象にすぎないのだ。最近私たちはTHAADの韓半島配備と関連して中国高位層がためらいなく吐き出す言葉から隣国を交渉ではなく管理の対象として対応しようとする中華思想の片鱗を垣間見ることができる。



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