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【コラム】韓国の教育熱、限度を超え過ぎた

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
毎日午後6時と午後10時にさえなればソウル江南区大峙洞(カンナムグ・テチドン)一帯の道路は駐車場に変わる。ここに集まっている塾の授業が一斉に終わる時間帯だからだ。ウンマ交差点を中心に十字路を1キロ進むのにひどい時は20分以上かかる。以前は道谷(トゴク)駅と大峙駅の間の南部循環路が最も渋滞していたが、主要な塾が1ブロックずつ北上しながらいつのまにか渋滞区間も変わった。

渋滞は歩道側の車道に列をつくっている車両から始まる。塾界用語で「ライディング」だ。

母親たちは子供たちを乗せるために車の中で待機している。子供たちが出てくる時間には、すぐそばの車道まで駐車場になったりする。このように両方向2車道とも少しも動かないばかりか塾が運行するミニバスまで加勢すればボトルネック現象が生まれるのは当然だ。渋滞は20~30分間続いて車が抜け出た後はウソのようにあっという間に解消される。


午前0時頃にもこれよりは少し減るがまた再び交通渋滞が発生する。午後10時ごろに塾を終えて近くの自習室で勉強して出てくる子供を連れに来た車のためだ。大峙洞だけではない。ソウルと首都圏の塾の密集地域はこのように夕方ごとに「ライディング渋滞」が発生する。塾周辺の住民たちはこの時間を避けて動いたり迂回道路を利用したりするのが日常になった。うっかり忘れて入ってしまう「しくじり」もよくある。

母親たちはこのようにピックアップした子供たちを簡単に食べさせた後、また別の塾や自習室に連れていく。その間、母親たちの待機場所は塾街周辺のコーヒーショップだ。母親同士が集まって情報交換する姿もたびたび目につく。最近では24時間コーヒーショップも繁盛している。深夜でも空席がないほどだ。週末には父親も出動する。道端に駐車して車外に出てきてそわそわしている父親たちを簡単に見かける。

小学生の時からこのように熱心に塾に送るものの、塾から出てくる子供たちの顔に笑顔を見つけるのは難しい。肩に背負ったカバンの重さと同じぐらい表情は一様に重く見える。誰もがこれは正常ではないということを分かっている。だが「自分の子供はとりあえず勉強させておいて…」という同じ考えをしていたら誰も問題提起はしない。

その間に国内の私教育市場は昨年17兆8000億ウォン規模に達するほど恐竜級になった。塾はこのような親たちをつかまえるために死活をかけた誘致競争を行う。ところが集中しているため足を踏み外せばすぐに閉鎖に追い込まれてしまう。そうするうちに便法や無理な方法が絶えない。ついに6月、修能(日本の大学入試センター試験)模擬評価の問題が事前に流出する事件まで起きた。塾で生徒たちに試験と同じ問題をあらかじめ教えたということだが、この程度になれば限度を少し超え過ぎた。ちょうど教育部も問題流出・流布者に刑事処罰とは別に損害賠償まで請求するという強硬な立場を明らかにした。教育部が今回も見えすいた脅しだけをしてあいまいにやり過ごすのか、法を無視すれば必ず代価を払うという確実な先例を残すのか見守ることだ。

パク・シンホン社会部門次長



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