世界の男性バレエ界のトップに上ったキム・ギミン。「毎日毎日、一生懸命に鍛えるだけ」と話した。キム・ギミンがバレエ『ドン・キホーテ』でカリスマ性にあふれた演技をしている。(写真=キム・ギミンのフェイスブック)
すると小学校5年生の次男は、学校が終わると1人で電車に乗って2時間かけて春川のバレエ教室に通い夜中の0時頃に帰宅した。「そんなことをしてどこまでできるものか」と思った。だが次男はそうやって1年耐えた。「子供に勝てる親父がどこにいるものか。1年ほどたった日、私は手を引っ張って評判の良いバレエの先生を訪ねて行くしかなかったよ」。
その貪欲な子供が、ついに世界最高のバレエダンサーとしてそびえ立った。ロシアのマリインスキー・バレエ団のプリンシパル(首席ダンサー)であるキム・ギミン(24)が17日(現地時間)、モスクワで開かれた「ブノア賞」授賞式で最高男性舞踊賞を受賞した。舞踊界のアカデミー賞と呼ばれる「ブノア賞」は、カン・スジン(1999年)やキム・ジュウォン(2006年)が受賞して最高の女性舞踊家として登場したが、韓国人男性の受賞は初めてだ。キム・ギミンは昨年末にパリのオペラバレエ団が公演した『ラ・バヤデール』に客員舞踊家として主人公「ソロル」役を演じて候補になった。
いつからかキム・ギミンが踏み出す一歩一歩が韓国バレエの新たな歴史だった。中学校を卒業してすぐに韓国芸術総合学校舞踊院に英才過程で入学した彼が大衆の前で「バレリーナ、キム・ギミン」を刻印させたのは2009年12月だ。国立バレエ団『白鳥の湖』公演でジークフリート王子役を演じて国内のプロバレエ団史上最年少(17歳)の主役として記録された。2011年には世界最高バレエ団であるロシアのマリインスキー・バレエ団に電撃的に引き抜かれた。バレエ団の230年余りの歴史で初めての東洋人男性だった。入団から2カ月で『海賊』と『ドン・キホーテ』で主役を手にしたのに続き、昨年4月にはついにプリンシパルとなった。
この記事を読んで…