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平昌冬季五輪のスポンサー、保身図る韓国の銀行

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
銀行圏が平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックの後援に保身を図っている。組織委員会は、後援支援の金額を大幅に下げるなど過去3年間の後援銀行の誘致に誠意を傾けたが、快く出てくる銀行がいない。

組織委は昨年スポンサー誘致に速度を上げるとして銀行・航空・自動車・製油など重要業種を相手に全方向的な接触に出た。競技場・宿舎など大型の建設工事が終わる中でスポンサー誘致を始動した。昨年だけでサムスンや現代(ヒョンデ)・起亜車、SK、大韓航空など10社の大型企業をスポンサーに引き込んだ。組織委は昨年11月末基準で目標輸入額(8500億ウォン)の57%を達成した。年内に90%を募集するという計画だ。

しかし唯一、銀行の誘致には手を焼いている。銀行は製造業者とは違って後援の大部分を現金で出す。大会の運営資金を確保するためには必要なスポンサーだ。組織委はこれに対し2013年の早目にすべての銀行に後援に参加することを公式要請して事業説明会を行った。組織委が提示した後援支援金額は約500億ウォン(約47億円)。後援銀行になれば大会期間中に銀行イメージを競技場や垂れ幕、放送中継に送り出すことができ、2020年まで冬季オリンピックエンブレムを独占的に使える。スポンサーは1業種1企業だけを選定する。


しかし期待とは違って入札には国民・新韓・企業・農協・水産協同組合など5つの銀行だけが参加し、最高価額も300億ウォン台中盤に終わった。結局、契約は実現しなかった。これに対し組織委は対象を3~4つの銀行に減らし、後援金額も低くして提案書を再び回した。しかし今回も入札に失敗した。ソン・ホンソク組織委報道支援部長は「2013年に一度入札が流れた後、後援銀行誘致のために努力している」として「国内の代表銀行らと(個別に)接触中だが、まだ決まったところはない」と述べた。

国際行事の常連スポンサーである銀行が平昌冬季オリンピックに中途半端な理由は、実益が足りないという判断のためだ。2014年の仁川(インチョン)アジア競技大会時は新韓銀行が1500万ドル(約160億ウォン)以上の規模の「プレステージパートナー」等級で参加し、2012年の麗水(ヨス)エキスポは企業・光州(クァンジュ)銀行などが後援銀行の席を置いて争った。当時は市の金庫誘致という「ニンジン」が関わっていた。

しかし平昌冬季オリンピックには大きな実益が絡んでいない。冬季オリンピックの広報効果がほかの国際行事に比べて落ちるという判断も作用した。銀行の参加を誘導するためには組織委の努力が必要だという指摘も出ている。キム・トギュン慶煕(キョンヒ)大学体育学科教授は「最近、国際大会の後援に参加していなかった銀行を対象にアジア市場を拡大してブランド価値を高められる機会という点を積極的に知らせなければならない」と助言した。



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