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16歳のアイドルが振った台湾国旗、両岸を揺るがす

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

TWICEのメンバーの台湾系ツウィ(本名・周子瑜)

「ツウィ事態」が16日に終わった台湾総統選挙と重なり、中国と台湾で大きな波紋を起こしている。

JYPエンターテインメント所属のガールズグループ「TWICE(トゥワイス)」のメンバーの台湾系ツウィ(本名・周子瑜)が昨年11月に公開されたMBC(文化放送)芸能番組「マイ・リトル・テレビジョン」の事前インターネット放送で台湾の国旗を振ったことが伝えられ、外交問題に飛び火した。台湾を独立国と認めない中国のネットユーザーが「ツウィが台湾独立を支持する」としてJYP活動ボイコットを行った中、JYP側からパク・ジニョン代表に続いてツウィも謝罪したが、非難は続いて両岸(中国・台湾)の感情争いに広がった。

最大野党・民進党の蔡英文(ツァイインウェン)主席は16日夜、台湾総統当選の確定を発表した直後、「韓国で活動する16歳の台湾の芸能人が中華民国の国旗が入った画面のために抑圧を受けた。この事件は台湾人民の公憤を呼び起こした」と述べた。蔡氏は「この事件は私に、国家を強くして一致団結させるのが次期中華民国総統として最も重要な責務だということを永遠に悟らせる」と述べた。続いて「台湾の国家アイデンティティーと国際社会での空間は必ず尊重されなければいけない。いかなる抑圧も両岸関係の安定を破壊することになるだろう」と強調した。


これに対し、中国は台湾弁公室名義の声明を通じて「いかなる形式の台湾独立と分裂活動にも強く反対する」と明らかにした。外務省の洪磊報道官も「中国の主権と領土分割は容認できない」と一線を画した。米国はウィリアム・バーンズ前国務副長官を17日に台湾に送ったのに続き、トニー・ブリンケン現副長官を北京に派遣するなど両岸情勢の変化を念頭に置いて速やかに対処している。

台湾総統選挙は蔡英文候補の圧勝で終わった。得票率は蔡候補が56.1%、朱立倫・国民党候補が31.0%、宋楚瑜・親民党候補が12.8%と、過去最大の票差となった。民進党はともに行われた立法院(議会)選挙でも過半(113席のうち68席)を占めた。

中華経済研究院の劉孟俊第1研究所長は「昨年の台湾の経済成長率は1%にもならず、事実上ゼロと変わらなかった」とし「この数年間続いた極度の経済不振に失望した有権者が執権国民党に背を向けた」と分析した。

「ツウィ事態」は台湾のアイデンティティーと自尊心に触れた象徴的な事件に飛び火し、選挙の最後に最大イシューとなった。台湾聯合報は17日、台湾中央研究院社会学研究所の蕭新煌研究員を引用し、「台湾の主体性を前に出した蔡候補が『ツウィ事態』により得票率が1-2%ほど上がった」と推算した。



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