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【コラム】真の謝罪・法的責任追及し米国から実利得るべき=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
外交は現実政治(realpolitik)に基づいて政策を樹立するため、実利を得ることが核心だ。米国が同盟国にアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加入しないことを強力に圧迫したが、同じアングロサクソンの英国が1兆5000億ドルの国債発行コミッションを狙ってAIIBに加入し、フランスやドイツは自らの高速鉄道を中国に販売しようとの計算で英国の後に従った。しかし実利が重要な外交でも時々、大義名分のほうが重要な場合がある。慰安婦問題がそうだ。

慰安婦問題は単に賠償あるいは補償の問題ではない。その裏には女性としての尊厳と民族の自負心の問題が内包されている。慰安婦問題は人権を侵害した反倫理的な事案なので、お金で解決できる問題ではない。核心は日本が法的責任を負わなければならないということだ。それで政府は2005年、慰安婦問題が1965年の請求権協定で解決されていないとの結論を下した。政府がこの基調を維持して真の謝罪と法的責任の約束を受けるべきだったという物足りなさが残る理由だ。岸田外相が帰国して「日本が失ったものは10億円しかない」とした発言と「少女像を撤去しなければ10億円を出さなくてもかまわない」という日本の立場が議論されるのは、政府の問題意識が透徹できなかったことを反証するものだ。

中国の台頭を牽制しなければならないワシントン外交安保専門家たちの最も大きな懸念は、悪化する韓日関係だった。安倍首相も韓国との関係を改善しろとの米国の圧迫のために慰安婦問題をいち早く解決したかったのだろう。「今回の合意を理解してほしい」という朴槿恵(パク・クネ)大統領の対国民メッセージを見れば、米国への依存度が高い韓国としては仕方なかったという解釈するほかはない。それならば国民を説得するために、納得するだけの交渉結果を出すべきだった。2008年の金融危機当時、韓国は米国と通貨スワップを締結して危機を克服した。ドルの力はそれほど恐ろしいのだ。もし韓日関係の改善の代価として、米国に通貨スワップと3000トン級原子力潜水艦の建造、800キロに縛られたミサイル射程距離の際限解除、次世代戦闘機の技術移転、巡航ミサイル正確度の調整ソフトウェア開発権などを要求して受け取ったとすれば、国民は国益に実質的に役立つ実利を追求する政府を支持しなかっただろうか。(中央SUNDAY第460号)

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