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【コラム】韓国のTPP加入、まだ時間はある

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の環太平洋経済連携協定(TPP)加入に対する議論は相変わらずだ。結論は「TPPに加入することが望ましいが失期ではない」というものだ。

もちろん米国が主導する世界貿易の標準と流れに足並みをそろえる必要はあるが、時期を逃したと政府をむやみに非難するのは自制しなければならない。

その理由は、韓国の場合すでにTPP12カ国の加盟国のうち、日本とメキシコ、ニュージーランドを除きすべて自由貿易協定(FTA)を締結したためだ。メキシコとの貿易規模は輸出入を合わせ120億ドルとわずかで、ニュージーランドとのFTAは20日に発効される。


したがって事実上TPP締結により影響を受ける国は日本しかない。日本は現在多くの工業製品に関税を賦課しない。これに対し韓国は平均関税率12.1%で日本製品に対し関税をかけている。韓国がTPPに加入すれば日本との貿易収支はさらに赤字が拡大する可能性がある。突き詰めればTPPは日米FTAの性格が強い。

それでも手をこまねいていろという話ではない。TPPは世界的な経済大国の米国と日本が参加するだけに、これらが主導する「グローバルバリューチェーン」に参加する必要がある。TPP加盟12カ国の国内総生産(GDP)総額は28兆ドルで世界経済の39%を占める。この域内供給体系に入ることができなければグローバル市場で日本との競争で押されかねない。TPP不参加により貿易のウェイトが過度に中国に傾くことになり中国に対する依存度が過度に高まるのも懸念される部分だ。

TPPは参加国の国内批准過程まで2年ほどかかるとみられまだ時間はある。TPP参加にともなう経済的実益のほかに国際情勢変化のような政務的要因まで十分に考慮すれば遅くなってもTPPに参加することが正しい方向だと考える。

キム・デジョン世宗(セジョン)大学経営学科教授





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