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<ノーベル賞の話>ノーベル賞を受賞しようとするなら(2)研究所ベンチマーキング=韓国(上)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
以前このコラムで「ノーベル賞を受賞しようとするなら」という題の文章を掲載すると、すぐに多くの反響があった。その中でも特に韓国からノーベル賞受賞者が出てくるには具体的に何をすべきか書いてほしいという要請が多かった。韓国は現在「見指忘月(本質を見逃したまま枝葉的なことに執着すること)」の局面で、問題の本質や核心を貫く支援策よりも枝葉的な弥縫策で対応していて明確な成果を出すことができないのだ。今回の機会にこれから数回は生理学医学や化学分野で優れた業績を出した研究所と受賞者の行跡を分析し、韓国の進む道を模索してみようと思う。

何よりもまず政府も科学界も認識すべき点は、お金が問題ではないということだ。韓国はすでに相当な規模の予算を基礎科学に使っているが、投資対比の生産性があまりにも低いというのが問題の核心だ。英国ケンブリッジにあるMRC「分子生物学実験室(LMB)」という研究所の例を挙げてみよう。この機関は1962年以来13人のノーベル受賞者を輩出しきてたが、そのうちの1人はノーベル賞を2回も受賞した。その上LMBから始めたか遂行した研究を持ってほかに移ってからノーベル賞を受賞した人も十数人に上り、もはや十分に「ノーベル賞工場」だ。ここの政府予算は年間約600億ウォン(約6億4000万円)程度で、責任研究員60人余りを含め約600人の職員が働いている。韓国政府の外郭研究所と比べたら中間程度の規模に過ぎない。

LMBが個人の研究者にお金をそれほど出すこともない。政府は5年間の予算を定めて支援し、その使い方をLMBに一任する。所長は4人の研究部長らと協議して60人余りの責任研究員にそれぞれ3~4人程度の博士研究員(ポスドク)、3人程度の大学院生、1人の専門技術者が働ける費用を支援する。私たちの基準で見れば責任研究員1人あたり年間5~10億ウォン程度だ。韓国でこの程度の規模の支援が始まってすでに十数年が過ぎたが、いまだノーベル賞を出すほどの業績がみられないということは、私たちが何か間違っているということを意味する。


LMBは、互いに関連性の大きい4分野を集中的に研究する。当然研究者は互いに密接に交流しなければならない理由があり、共同研究時にはシナジー効果も大きい。大型装備や高価機器を共同で使うので投資・空間の効率性も高い。一方で韓国は1つの研究所や学科に数多くの分野の専攻者などがいて実験インフラをそれぞれ構築しなければならず、研究者間で疎通しなければならない理由もあまりない。結果的に投資対比の生産性は落ちるほかはない状況だ。



<ノーベル賞の話>ノーベル賞を受賞しようとするなら(2)研究所ベンチマーキング=韓国(中)

<ノーベル賞の話>ノーベル賞を受賞しようとするなら(2)研究所ベンチマーキング=韓国(下)

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